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多分このラブコメは根本的におかしいのかもしれない  作者: UMA未確認党
第4章 カオス野球

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第72話 鮃木満子先輩

 鮃木先輩は近づいていくとYOMを観察し始めた。愚太郎が声をかける。


「あっまんk」


 バキュン!と音がして愚太郎が倒れた。


「えぇ!!!」


「私は満子(みつこ)です。もしくは鮃木先輩と呼んでください」


 コングが俺のことを引き寄せた。


「ま〇こ呼びはあの人に言ってはいけない言葉だ……」


「伏字の意味?!にしたってあれは何さ」


「あれは袖に仕込んだショック銃だ。人に少しダメージを与える」


「怖いよ!」


「安心しろ放っておけば害はないと思う」


 確定じゃないのかよ。




「そこ手伝って」


 鮃木先輩は降りてYOMを触っている。


「勝手に分解していいんですか?」


「良いよ。私が開発したんだから」


「え?アンタが開発したの?!」


「うん。中学の頃に作り上げたよ」


 そこにショコラが補足する。


「この人は発明品の特許を大量に取得してて、最悪本人は働かなくても今取得してる特許料だけで一生生活できるんだニャ」


「半分は役に立たない研究だけどね。例えば猫用の翻訳機とかここのショコラマリン辺りがいるから協力してもらったけどあんま世間一般じゃ使い道がないもん」


「え?猫用の翻訳機作ったんですか?」


「うん。機構だけなら持ってるから見せようか?」


 そう言って袖をごそごそする。中からスマホや財布や傘やテントや自転車が出てくる。


 いや前三つはともかく最後の二つは普通袖に入らないだろ!


「これは四次元袖だから」


「ドラえもんか!」


 ツッコむと鮃木先輩は小さなたまご型の機械を見せる。画面が映っておりその下にいくつかボタンがある。そして首から下げるためなのか紐もついていた。


「いやこれ完全にたまg……」


「違う。ほらここに猫耳ついてるでしょ?」


 鮃木先輩は首を振って機械を指さす。確かにたまご型ボディの上には可愛らしい猫耳が付いていた。


 ボタンを押すと電子音が聞こえてから画面の中に小さいキャラクターが現れる。


「これがねこっぴ」


「それもろたまごっちじゃん!」


 名前まで言ってしまった。後でどうツッコまれても知らないからな!


「まぁそれは良いとしてこれで話が通じると」


「うんまぁこのショコラとマリンの言っていることが正しければね」


「ところでこの猫共は何で日本語を話せるんですか?」


 ずっと疑問に思っていたことを尋ねる。すると意外な返答が返って来た。


「え?そんなの当たり前すぎて考えてなかった」


 そうなんだ……天才博士にも分からないことはあるということね。俺はもうこの学園に来てから分からないことだらけだけど。




 コングが脱線した話を戻す。


「それより鮃木先輩。早くYOMを直してください」


「良いけどここじゃ直せないからラボに運ぼうね」


「うす」


 運ぶって言ったってこのロボットは動かないだろ?レッカー車でも持ってくるのか。


「よしじゃあ運ぶよ」


 そう言って青いYOMは反転した。あぁもしかしてこれからウインチを伸ばし、連結して運ぶのか。馬力のある機械なんだな。




 しかし当然この学園ではそんな単調な予想は裏切られる。


「よいしょっと」


 コングが担いでしまったのだ。


「えぇ?!」


「何ビックリしてんだ。早く行くぞ」


「もしかしてこのロボット相当軽いのか?」


「いやまぁ500㎏はあるけどな」


「何で持ち上げられんだよ。ゴリラか!いやゴリラだったわ」


 結局一番やばいのは機械ではなく生身の人間なのかもしれない。

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