↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
多分このラブコメは根本的におかしいのかもしれない  作者: UMA未確認党
第4章 カオス野球

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
65/73

第65話 院空蓮太登場

 昼休みも後半。俺たちは中等部の校舎を歩いていた。


「ザワザワ……あのコング先輩が子分を連れて中等部に何の用だ。ザワザワ」


「舞香先輩……無表情だけど凄く綺麗憧れるなぁ……何か連れてるけど」


 俺のことは完全無視かい!




 着いたのは中等部2年2組。愛奈のクラスの隣だ。なぜ俺はこんな所にいるんだろう。


 何もかもが舞香が「蓮季ちゃんがどこか行っちゃったから一応報告してあげた方が良いかな」と言ったからだ。


 そう言って校舎が地続きの中等部を訪れたのだ。でも担任なり委員長に報告するなら隣のクラスで良いんじゃ……


「知り合いがここにいるんだよ」


 コングはそう言うがこんな教室に誰がいるんだよ。


 奇妙なことと言えば扉の外にやたらと女子が多い気がするのは気のせいかな?

「何だあれ……人気者か?」


「あぁそれはだな」


 コングが答える前に中等部の扉から中に声をかける。


「あの。院空君いますか?」


 舞香がそう呼びかける。




「何!院空だと!それならここにいます」


 男子中学生たちの間から一人小さな子が出てくる。

 ひょこ。


 出てきたのは、少し茶髪が入った小柄な男子だった。どうも中学二年生とは思えないほど背が低い。


 制服の袖も少し長そうで、手が半分ほど隠れている。


 そして何より……顔が幼い。


 こちらを見上げる瞳は、驚くほど純粋そうだった。


「……?」


 彼はこちらを見て首を傾げる。


 俺が話しかけようとしたところで周囲にいた女子たちが先に寄ってくる。


「蓮太君今日も可愛い」


「次授業でしょ?一緒に行こうよ!」


「私も!」


「待って、私が先に話してるんだけど!」


 完全に取り囲まれている。何だコイツ……


 俺より年下のチビの癖にモテてんじゃねぇよ!




 俺が嫉妬心にさいなまれていると舞香が一歩前に出た。


「こんにちは蓮太くん」


「……こんにちは。先輩」


 蓮太は舞香を見上げる。


 そして、にこっと笑った。


「お姉さんって西園寺先輩ですか?」


「……うんそうだよ」


「綺麗ですね」


「……ありがとう」


 舞香はくすっと笑った。


 このチビ年上女子たちに飽き足らず舞香まで落とす気かこの野郎!


 文句の一つでも言ってやろうとすると「許せない」と言う声が聞こえた。


「……ちっ。また女が増えたか」


「あの子も蓮太君を狙う気よ。高等部だからって……!」


「純粋なこの子に傷が付いたらどうするのかしら」


 女子たちからの嫉妬の声が飛んできた。おい他の女子ならまだしも舞香を愚弄するとはいただけないなァ!


「いや待て待て!」


 俺が慌てて手を上げる。


「舞香は別にそういう趣味じゃ……」


「隼人君?」


「……何でもない」


 舞香に見られると、なぜか言葉が止まってしまう。


 俺は舞香に何を言えば良いのか分からない。そう言う人生だったのだ。


 いや、今はそれどころじゃない。


 俺は蓮太の方を向いた。


「あの……蓮季のことなんだが」


「……!」


 蓮太の表情が変わった。


 先ほどまでの柔らかな笑顔が消える。そして帰って来たのは意外な答えだった。


「蓮季って誰ですか?そんな女子知りませんよ」


 せっかく会いに行ったのになんだよその答え!


 でも俺は一つのムジュンを見つけた。まずはそこを突くぞ!


「異議あり!」


 それがまた俺の周囲に厄介事を招くとは知らなかったのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。