第57話 百賀流
倉庫の中には階段があり下まで続いている。
「これも普通はただの荷物が入っているだけですが、先ほどの手順を踏むと使えるようになります」
「なるほどそこはちゃんと忍者っぽくしてるんだな……」
二人で降りていく。その途中に何かトラップがあるのではないかと思ったがそんなこともないようだ。
「しかしまぁ良くこんな仕掛けを作ったもんだ」
「まぁここは昔城でしたしね。忍者も侍も居たんですよ。今は土地と建物ごと激王学園が買い取りましたが」
「え?城だったのかここ。そりゃあんな絡繰がある訳だ」
「ちなみに高等部の校舎は新築したんだとか。後ここも」
「じゃああのごちゃごちゃした絡繰は何だったんだよ!」
「ん~当代の趣味?」
「まったくあの先生も何を考えているか」
「甲三郎先生は当主じゃありませんよ」
「じゃあ変人が他にもいるって事かよ!」
「こらこら変人とは何じゃ」
聞き覚えのある声がしてきた。これは甲三郎先生だ!
そこに近づいて見るとそこに和服を着た甲三郎先生が居た。でも違うところとして胡坐をかいていて杖を持っていた。そして胡坐の状態で杖を支点にして宙に浮いていた。
「遅いな。もうこちらは浮遊の術を得てしまったぞ」
これどっちかと言えば忍者と言うより仙人の領分じゃない?
「あ!心配しないでくださいこれウチの顧問が出会う人驚かせるためのマジックなんで」
これ忍術じゃなくてマジックかい!
「それで何の用だね」
「師匠!この三河隼人くんを忍者部に推薦します」
「あぁ三河くんか。存じておるクラスのメンバーなのでな」
そりゃ知ってるよね。いつも体育やってるんだもん。
「そなた百賀のことについてどこまで知っておる」
「いや何とも初心者なもので螺旋丸とか忍風戦隊くらいしか知らなくて」
「ほぼ2000年代前半の知識じゃの。高校生であろう?」
「まぁ高校生ですけど。それが何か?」
「甘いっ!和菓子くらい甘いぞ」
甲三郎先生はとうと立ち上がって着地する。
「お主は百賀の一割も分かっておらん。きっとお主のようなものは拙者が当代だと思っているのであろう。だが拙者などまだまだ上には逆らえん」
「上って……三郎ですからお兄さんがいるとか?」
「いいやもっと上だ」
「お父さん?」
「いや爺様だ。今年110歳になる上忍頭だ」
もうそれ五影超えてただの仙人じゃん!
「ちなみに見た目はほぼ変わらん」
それもう吸血鬼だろ人の生き血でもすすって生きてんのか!
「百賀はこの激王学園の周辺ができる前まだ戦国の世からこの地に根差してきた。それもあって街のあちこちに忍んでいる。拙者が学園高等部担当な訳だ」
何こんな人達が後数十人は街に潜んでいるってこと怖くない?
「あのなんで忍んでるんですか?」
「一つ非道な悪事を憎み、二つ不思議な事件を追って」
それ特捜戦隊だろ!せめて人も知らず世も知らず影となりて悪を討てよ。
おい待てこのネタ誰が分かるんだよ!絶対読者にはてなマークが浮かんでるぞ。




