第45話 カオス野球②
次は相手の学園の攻撃。
俺はサードにいた。残りの守備はピッチャーは琴音、キャッチャーはコングでファーストは吾愛、セカンドは舞香、ライトはあたりセンターは頼通レフトはうらら、最後にショートは愚太郎である。ちなみに監督席には妹が鎮座していた。
「よし締まってこ~!」
「「「「「「「「おーっす」」」」」」」」
何で俺の同級生たちに指示出せるのかねぇ……
一番打者は茶髪の女子だった。
「じゃ行こうか。ほい!」
琴音はミットからめちゃくちゃなフォームで投げる。
「へっこんなフォームで速球を投げられるわけがない!」
そうだ。でもそれは彼女が常人だった場合。
彼女の身体は半分弱ゴリラなのでめちゃくちゃなパワーが乗る。おかげでバットを振ろうとするとその風圧で押し戻されてしまう。
「なっ何だこの威力!」
「ストライクだゾ!」
その後二球目も見逃したようだ。
「な、なぜこんなバカな球を投げられ……いや逆に何でキャッチできてるんだ!」
打者が後ろを見るとそこにはコングがミットを持っていた。
「フフフ。なぜかってそれは俺と琴音が幼稚園からの幼馴染だから」
そうこの激王学園は幼稚園から大学まで全部併設しているせいでエスカレーター式で進学する生徒が少なくないらしく、純正激王学園生同士では昔からの幼馴染も多いらしいのだ。無論途中で公立校に行ってからここに戻ってくる生徒もいるし、俺や愛奈のように外部入学してくる生徒も多いから固定とは言えないんだけどね。
そりゃあんな滅茶苦茶な学園ノリに慣れてるわけだよ。代々おかしい奴らが閉鎖環境で醸成されてるんだもん。乳幼児から入学できるらしいから最長二十二年もいればここが第二の家みたいなものなのか。
「だからってそんなパワーある速球を受け止め……られるかこんなワンピみたいな体形してりゃ」
なんか納得した~!そりゃこれだけデカけりゃ衝撃も分散できるな。
その後三球目も討ち取りアウトを取った。
次のバッターがやって来た。
「よしかかってこい!」
琴音がボールを投げ、一個目は見逃す。
「なるほど球速は速いがコントロールが甘い。たかがボール一つ、このバットで押し出してやる!」
二球目も速かったが流石に五球目で分かったらしく。バットでジャストミートして飛んでいった。
「マズい!レフトの方向だ!」
「白鳥さん!」
白鳥さんが上を見上げ「あら~」と呟く。
でも高すぎて取れる訳がない。これはホームランだ……
そう誰もが思った瞬間彼女の肩から何か飛んで来てグローブで取ってしまった。
それは何だったかと言うといつの間にか紛れ込んでいたシマじろうだった。
「アウトォ!」
「ありがとうございます」
『ヨユウヨユウ!』
シマじろうは空を円形に飛んで打者を煽る。
「おいいいいい!それは許されるのか!」
打者は季毬に尋ねてみると。
「ルールブックには鳥がキャッチしてはいけないとは書いてないゾ。つまりOK」
「倫理観的にアウトだなこの審判!」
二番打者はそう叫びながらアウトにされ素直に引き上げていく。
その後三番打者も打ち上げるも、ショート付近にいたはずの愚太郎がなぜか別方角におりキャッチアウトになった。
よしこれで次は俺たちの攻撃の番だな!




