第29話 死線を抜けて
登場人物紹介
真弓 主人公。私立桜ヶ丘高校三年の弓道部女子。
影久勇斗 真弓の幼馴染。真弓と同じ弓道部の三年生。
(よし、ここで出るべきだ!)
私はマグナムが一旦壁に引くのを待ってから、一気に飛び出した。
すかさずサブマシンガンが、私を追って砂煙を舞い上げていく。これで相手の視界が一瞬遮られる。私はこれを狙っていた。
砂煙を狙って撃っていたマグナムの足元へ、スライディングをかまして意表をついた。そして弓先を腹に向かって思い切り突き刺した。
腹を抱えて悶絶するかたちになったマグナムの頭を、真上からぶっ叩き、EZに持ち替えて射撃す――
パァァン!
すかさず身を引いたあと、目に焼きついていたのは黄色いバンダナをした勇斗だった。
「やっと出てきやがったか!勇斗!なぜ私をそんなに狙う!?」
「真弓だとわからなかったんだよ!だから、知ったあとに狙わなかったんだ」
「それが私から逃げていた理由か?それならさっきの質問に答えろ。なんで私ばかり狙うんだ!」
私は聞きたいことがたくさんあった。ただそれよりも、私は勇斗を油断させることを優先させた。
顔をしかめながら話そうとしない勇斗に、私はさらに畳み掛ける。
「わかってるよ勇斗。お前は私のことが好きなんだろ?だから、弓使いが私だと分かったあとは狙えなかった。そして最初は、私だとわからなかったから弓使い刈りをしていたのだろう?」
すごい勢いでカマかけた。自分で恥ずかしくなるくらい。でも、それくらいの理由はあるはずだ。それだけ勇斗と長い時間を一緒に過ごした自負がある。
「そうだよ!それが運営の指示だとしても、僕は狙えなかったんだ」
運営の……指示?
「それは……どういうことだ?」
「リアルに真弓が帰ったら教えてあげるよ」
それは戦闘再開の合図だった。
さすがに三人を一度に相手にするのは難しい。それでも私は、たとえ三人でも相手にしなければいけなかった。
攻撃を避けながら、切り口を必死に探す。
サブマシンガンからの乱射はあるが、やつは足を負傷している。マグナムは頭と腹をやられて、酒に酔ったようにフラフラしている。
よし、これならいける。
私は右手にEZ、左手に弓を携える。崩落した家の鏡を確認しながら、マグナムが潜む壁へと銃弾を何発か打ち込む。
コンクリートブロックが飛び散って、マグナムが壁から少し間を取ったのを確認し、EZをホルダーに戻して、マグナムの壁上部ギリギリを狙って弓矢を放つ。
「いけ!雷武彩降!」
放った矢は、わずかに壁から間をとっていたマグナムの頭へ、急降下して突き刺さり、見事ヘッドショットを決めた。
「よっしゃマグナム撃破!そしてこの技も使えた……雷武彩降(ライブ最高)!ひゃっほー!」
喜んでいるのもつかの間、サブマシンガンと、勇斗のHK416が私を狙ってくる。しかし足を怪我しているサブマシンガンの動きが極端に遅い。次はこいつを狙う。
EZで勇斗を牽制し、壁伝いに移動しながらサブマシンガンの近くへと向かう。
矢を五本ほど腰の高さで近くの壁に打ち込み、一気に走り出す。サブマシンガンがそれに釣られ連射する。
私は打ちこまれた矢に足をかけ、矢をバネにしてバク宙をする。飛びながらEZをサブマシンガンの頭に照準を合わせ、息の根を止めた。着地後すぐに壁へロールして勇斗の攻撃にそなえた。
「三人目!手間取らせやがって……元AKのくせに……激おこぷんぷん丸だったぜ」
そして私は、勇斗との直接対決に挑むのであった。
自分なりに、『一人称を極限まで追求したらどうなるか』をテーマにして、真弓に自由に暴れてもらった作品です。
弓道女子×FPS×戦闘×ギャグ×青春の、盛りだくさん詰め合わせとして書いたつもりなので、最後まで楽しんでもらえると嬉しいです。
AI利用について
作品を読んでもらう人がいないため、本文を読んでもらい、感想をもらうだけに留めています。
AIから文章や設定、展開などを取り入れて反映させることは一切していません。
この作品は真弓が突っ走ってるだけです。




