第28話 戦場へ
登場人物紹介
真弓 主人公。私立桜ヶ丘高校三年の弓道部女子。
影久勇斗 真弓の幼馴染。真弓と同じ弓道部の三年生。
勇斗を探す。やつはどこにいるのだ。以前なら、すぐにヘッドショットかましてきてたはずなのに、見つからない。
「あいつ、逃げたのか……」
そうなら絶対に許せん。私の復讐は、勇斗を殺さなければ晴れることはないのだ。いたぶらなければいけないのだ。
荒廃した市街地を進みながら、銃声に耳を澄ます。あいつなら、この場所ではHK416を使うはず。そう教えたのは他ならぬあいつだ。
ふと、SIGとマグナムの音が壁に反響して届いた。以前相対した時のやつらと同じ銃声。つまり、このチームは勇斗のチームという可能性が高い。
私は壁際に身を寄せ、辺りを見回す。今のところ、黄色バンダナは見えていない。
しかし、以前のプルプル震えていたSIG使いは遠目に見て取れた。やはり勇斗が近くにいるはずだ。
試しに、EZで遠くの壁を狙ってみる。
(やつらなら、それに釣られるはずだ)
パァァン!
(あ、うるせぇ。カスタムしてでもサプレッサーつけとくべきだった)
明らかにこちらに気づいたSIGとマグナムが、壁に隠れている私に銃口を向けている。そんな状況だったが、私には一つ気になることがあった。
(勇斗のチームにはAKがいるはず。でもその姿は見当たらない。いくら初心者とはいえ、見逃すわけには行かない。……いや、それよりも先にSIGとマグナムを消すべきか。)
壁ギリギリに陣取っているSIG、その立ち位置自体は悪くない。だが残念ながら、弓に持ち替えた私には射程圏内だった。
「必殺、弓曲矢弾……」
カァンッ!
乾いた弦音を響かせ放たれた弓矢は、壁を避けながら吸い込まれるようにSIGの頭へと突き刺さっていた。
その瞬間、マグナムがローリングしながら私を射程圏に収めようとする。
しかし私もバカではない。スタミナ無限を武器に、ローリングとダッシュを繰り返し、マグナムの射撃をかわしていく。そして、崩れた家の中に入り込んだ。
「そんなのに当たるかよ!私は元月間ランク一位だぞ!」
少しの自慢を混ぜながら振り向き、EZの銃口をマグナムに向ける。
その瞬間、ゾーンに入ったかのようにスローに景色が動いていく。ゆっくり、しかし確実に私のEZがマグナムを捉えた瞬間だった。ふと、目を向けた先の崩れた屋根の上に見えたのは、MP5A2を私に向けている人影だった。
「サブマシンガン!?ウソでしょ!」
私は咄嗟に避けようとしたが、もろに胴体へ被弾してしまう。
「痛いなぁ!もぉ!元AK持ちのくせに!!」
MP5A2の身体さばきを見て元AK持ちと確信した私は、初心者にやられた屈辱と、私の索敵の甘さを悔いた。
攻撃を受けた直後、元AKにEZを向け銃弾を打ち込む。しかし、その銃弾は足に当たっただけで、致命傷にはならなかった。
後方に吹き飛んだ私は、すぐさま壁の向こうへロールする。
(よかった……防弾チョッキ着てなかったら、今頃お陀仏だったわ)
壊れた防弾チョッキを脱ぎ捨て、弓を構える。身軽になった私は、首を鳴らし目を光らせる。
「よくも私を撃ったな!?オヤジにも撃たれたことないのに!」
冷静に状況を判断するため、私は軽口を叩く。こうしていると不思議と周りをみることができる。こういう性分なのだ。
混乱した頭の中を整理する。
弱さを武器で補完する元AKのサブマシンガン。体術も技術もなかなかのマグナム。そして、市街地戦を得意とする勇斗。SIGを倒しただけでは終わらない、このもどかしさに私は心の昂ぶりを覚えていた。
「ここからが本番じゃボケェ……」
元AK、マグナム、そしてまだ見ぬ勇斗に向けて宣戦布告した。
自分なりに、『一人称を極限まで追求したらどうなるか』をテーマにして、真弓に自由に暴れてもらった作品です。
弓道女子×FPS×戦闘×ギャグ×青春の、盛りだくさん詰め合わせとして書いたつもりなので、最後まで楽しんでもらえると嬉しいです。
AI利用について
作品を読んでもらう人がいないため、本文を読んでもらい、感想をもらうだけに留めています。
AIから文章や設定、展開などを取り入れて反映させることは一切していません。
この作品は真弓が突っ走ってるだけです。




