第21話 引き絞る
登場人物紹介
真弓 主人公。私立桜ヶ丘高校三年の弓道部女子。
影久勇斗 真弓の幼馴染。真弓と同じ弓道部の三年生。
「いやっほー、竹弓だわさ」
私は初めての竹弓に浮かれていた。
ゲーミングPCには金を出してくれる親だが、弓にはなぜかあんまり出してくれない。普通逆じゃない?お金的には助かるけども。
でも今の私には、小山作(四枚打)がこの手にある(ゲーム内だけど)。竹弓初心者のものだとしても、竹弓は竹弓。
取り回しが軽い。さすが竹弓。それでいて乾いた弦音に程良い弓の弾力がある。
カーボンやグラスファイバーに比べて、弓自体の剛性は高くないっぽいけど、それに対応した戦い方をすればいいだけ。
「よし、試し打ちだ。おやじ、試射させろや」
「懲りねぇな。銃しか撃たせねぇって言ってるだろ?」
「そこをなんとかおねげーしますよ」
「しょうがねぇな。竹弓解放したから、竹弓用の試射場用意してやったよ。感謝しな」
「おぉ~!ありがとうハゲ!」
「ハゲは余計だ。使わせねぇぞ」
「すいませんでした。あなたは(頭頂部が)輝く神様です」
「?よし、使わせてやる」
私はおやじを貶しながらも許可を得て、竹弓試射場へと向かった。
そこには、壁や穴に阻まれたエネミーの的が配置されていた。銃のように真っ直ぐ撃つだけでは、壁に当たってしまうような仕様だ。
「これはおっ◯い、いや、いったいどういうことなのでしょうか……」
私はおやじに聞き返す。
「ここが竹弓試射場だ。竹弓の特性をよく理解しな」
竹弓の……特性……?
「あ、それと竹弓に変えたから、矢も良くなってるからな」
よく見てみると、竹矢と鷲羽になっている。
以前はグラスファイバーと七面鳥だったのに。
「こんな良くしてもらって……ありがとう髪様」
「?いいってことよ。竹弓、使いこなしな」
そして私は、試射場で竹弓の猛練習を始めたのだった。
どれくらいの時間練習しただろうか……。私は、この試射場の攻略方法に四苦八苦していた。
壁の向こうのエネミー。ギリギリに配置されたいやらしい的。どうすれば当てることができるのだろうか分からない。
上に向かって弓を引くと、確かに刺さるが威力が出ない。かといって真っ直ぐ引くと、壁に阻まれそもそも当たらない。試射場の地面には、ネギのように突き刺さった矢が無数にできていた。
「どうすればいいんだ。教えてくれ、ハゲ」
私の声は届かない。だってあのオヤジは武器屋に戻ってしまったから。自分で考えるしかない。
ふと、オヤジの言っていたことを思い出す。竹弓の特性ってなんだ?この試射場の配置にも関係あるのか?
私はエネミーの配置を改めて見てみる。壁際ギリギリに立たされたエネミー。
壁の真ん中にいるけど、少し離れているエネミー。穴に潜っているエネミー。
銃を使っていては絶対に当てられない配置だ。
これを竹弓で射抜くには……
「そうか、そういうことか!謎はすべてとけた!」
オヤジの言っていたことの意味を理解し、私はその技を習得できるまで弓を引き続けた。
自分なりに、『一人称を極限まで追求したらどうなるか』をテーマにして、真弓に自由に暴れてもらった作品です。
弓道女子×FPS×戦闘×ギャグ×青春の、盛りだくさん詰め合わせとして書いたつもりなので、最後まで楽しんでもらえると嬉しいです。
AI利用について
作品を読んでもらう人がいないため、本文を読んでもらい、感想をもらうだけに留めています。
AIから文章や設定、展開などを取り入れて反映させることは一切していません。
この作品は真弓が突っ走ってるだけです。




