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こちらとしては婚約破棄をご希望です!?  作者: 鈴本奈緒
第6章 勇者ヴィンセントを讃えよう
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いよいよ迎えるヴィンセント勇者祭

「有難う。長々お世話になったよ。今度は是非シャルン家に皆で遊びに来てほしい」

ハワードは向かえに来た馬車の前で笑顔で別れを告げた。


「あまり、もてなせなくて悪かったな」

グレアムはバツが悪そうに自分の頭に手をやった。


ハワードはグレアムの方を見ると

「いや、普段みれない君の姿を見るのも大変有意義だったさ」

と微笑み、二人は笑いあった。


フェシリアは用意していた馬の刺繍を施したハンカチをハワードに差し出した。

「これ、馬が難しくてあんまり上手じゃないんだけど、良かったら貰ってくれるかしら?ハワード、会えて良かったわ」

ハワードはハンカチを両手で受取ると広げて見た。

「わぁ!上手だよ、フェシリア。馬だって躍動感があってすごくいい!有難う、大切にするよ!」

と、とても喜んでくれた。


その時、グレアムはジーッとライラを見ていた。

ライラはグレアムと眼が合わないように細心の注意を払っていた。


ひとしきり皆に挨拶を済まし

「じゃあ、行くよ!また会おう!」

ハワードは元気に帰っていった。

皆で手を振って見送った。馬車が走り出し門を出て見えなくなると、

「行っちゃったなぁ…」

ティアが寂しそうに言った。


◆◆◆◆◆


その日、ティアとフェシリアはヴィンセント勇者祭の準備をしていた。いよいよ勇者祭が迫ってきた!


ライラに用意して貰って、二人でファッションショーをしたり、合わせるバックを選んだり、今年はグレアムとルークも一緒に来るというので盛り上がっていた。


「やっぱり、フェシリアにはその碧のドレスが似合うわ!アクセサリーはどれを付けて行く?私はどうしようかなぁ?」

クルルの街で買った宝石をテーブルの上に並べてティアが悩んでいる。

「この青い石にする?あっ、でもこの銀の鎖のモチーフも素敵ね!私は腕輪にしようかなー。」


(こんなに楽しい事初めてかも!)

フェシリアも勇者祭に向けてウキウキしていた。


ライラがニヤニヤしながら、フェシリアを見た。

「お嬢様はもう何をつけるか決まってるんじゃないですかぁ?」


「ま、まぁ。あれにしようかな?って言うのはあるのよ」

と不自然だか何とか濁した。ティアは「えー?何々?」と粘っていたが、聞き出す事は出来なかった。

「まぁ、いいわ。当日のお楽しみって事ね!」

「ふふっそうね。明日までのお楽しみ!」


 ーー明日はいよいよヴィンセント勇者祭!ーー



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