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こちらとしては婚約破棄をご希望です!?  作者: 鈴本奈緒
第5章 真実を知るとき
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ライラの自白

 それからのライラは暗躍した。

 フェシリアに気付かれない様にそっとそっと。


 一人残され不安そうなフェシリアの為に明るく振る舞い、悲しそうなときは共に寄り添った。


 お嬢様が早く帰れそうと言った時は驚いてゆっくりしようと言い、話を変えた!

(あの後、グレアムがお嬢様の足を傷つけて、どうしてやろうかと思った)


 ゼノーの街ではグレアムに付き合い、フェシリア好みのアクセサリーとお茶屋探しに奮闘した!

(結局、お嬢様また逃げようとしたけど…)


 二人で庭園でお茶をすると聞けばフェシリアを飾り立てた。

(あの時、グレアム調子こいてたわ。)


 お嬢様の大切にしている宝石箱の存在をグレアムに教えた。取ってきた方が良いと。

(あれはナイスアイデアだったわ!)


 城下町でアクセサリーを買おうと思うと言うので、フェシリアは雪の結晶の形が好きだと教えた。

(くーっ。ここでもグレアム調子こいたわ。)


 クルルの街から帰ってきたら、ティアの元気が無くなり、次にフェシリアも元気を無くした。

 グレアムが原因なのは一目瞭然だった。

(おい!幸せにするんじゃなかったのか?)


 そんな時、ティアがハワードを連れてきた。最初こそ、ティア発案の【グレアム兄様に嫉妬させちゃおう作戦】にのっていたが、途中で気付いた。


 あれ?ハワード様でも良くない?お嬢様幸せにしてくれそう!


 ハワードは気持ちも安定してるし、常識があり、優しい。そして公平な心の持主だ。お嬢様、ハワード様の事好きにならないかな〜ってちょっと思った。


 ちょっとだけね…。だから、フェシリアに馬の刺繍するんですよね?って圧かけたり、ハワードのいい所を吹聴したりまぁ…色々色々した。ちょっとだけどね?



「あのー、まぁ、そう見えたのなら、申し訳なかったです。でも、最終的にはお嬢様はやっぱりグレアム様が好きなんだな〜って思って、グレアム様に会えるように仕向けましたよ!リスで」

 ライラは、ほぼほぼ白状した。グレアムはうんうんと頷くと、

「ライラ、リスじゃない。毛並みのいいリスだ」

 といい、

「まぁ、今回はいいよ。でもこれからも協力してくれるよね?」

 と半ば脅し気味に聞いてきた。


「勿論です!グレアム様がお嬢様を幸せにしてくれるのであれば!」

 ライラは胸をはった。任せなさい!とでも言わんばかりに。

「それは勿論そのつもりだけど、じゃあ、もしフェシリアが心変わりしたら協力は無いのかな?」


「……私はぁ、フェシリア様の専属使用人ですからぁ…グレアム様、お嬢様に嫌われないように頑張って下さい!!ね!そうすれば、みんなハッピーですよ!」

 頑張れ!とでもいうようにライラは両手を上げながら言った。


「ふふっライラには敵わないな。じゃあ、頑張り続けるしかないな」

 グレアムは吹き出して笑った。

(フェシリアには最強の応援団が付いているんだな)



「グレアム兄様ー!ハワードが帰るって!」

 ティアの呼ぶ声が聞こえた。

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