表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらとしては婚約破棄をご希望です!?  作者: 鈴本奈緒
第5章 真実を知るとき
54/76

ティアの友人

 翌日のグレアムとルークは内心不機嫌だった。

 二人共、さすが貴族の家に産まれただけあって全く顔には出さなかったが、不穏な雰囲気は漂っていた。


「いやー。本当にノーフォーク公爵家のディナーは美味しいな。美女が2人もいてまた華がある!」


 ハワード・シャルンはワインを飲みながら上機嫌で言った。


「ハワードに会うのは久しぶりだな。今は何をしているんだ?」

 グレアムもワインを一口飲み(たず)ねた。


「今は親父の領地管理の手伝いをしてるよ。まだまだ勉強中ってとこさ。今回はティアに誘って貰って嬉しいよ!」

 ハワードは嬉しそうに言った。


「ううん。私も嬉しい!フェシリアにも会って欲しかったの!二人は私の大事な友人だもの!」

 ティアもこれまた嬉しそうに言った。


 グレアムは無言でワインを飲み干した。その様子をティアはチラ見した。


 ◆◆◆◆◆


 ハワード・シャルンは公爵家の生まれだ。今は父親が公爵だがいずれは家督を継ぐ事になる。

 昔からノーフォーク公爵家とも付き合いがあり、ルークと同じ20歳。金髪の髪に茶色の目、貴族だがとてもフレンドリーで愛嬌がある。


 時は今日の昼過ぎに遡る。

 ティアの友達が泊まりに来るという事で、皆で出迎えた。ヘンリーが「お客様がお着きになりました」というので玄関ホールに揃っていくと、ハワードがニコニコ顔で立っていた。


 グレアムもルークもフェシリアも女の子だとばかり思っていたから大層驚いた。そんな皆の気を知ってか知らずか。


「やぁ、お招き有難う!お久しぶりだ」

 とハワードは朗らかに言った。


「よく来てくれたわ!ハワード、楽しみに待ってたの!」

 ティアはとても喜んでいた。元々、ティアとハワードは昔から仲が良い。人見知りのティアが異性で唯一友達なのがハワードなのだ。


 だが、家に泊まりで招いたのは始めてで、グレアムもルークも困惑していた。


「これから、フェシリアとハワードと私でお茶しましょう。フェシリアを紹介したいの!」

 ティアの提案にルークが

「じゃあ、僕も…」

 と言ったが

「何でルーク兄様が?2人の事は良く知っているでしょう?紹介の必要ある?」

 と、ピシャリとティアに断られた。


 ーーーそして、話はディナーに戻る。


「そっかぁ、フェシリアは刺繍が好きなんだね」

「えぇ、そんなに上手な訳じゃないけど、大作が出来上がると達成感があるの」


 人懐こいハワードはもうフェシリアとも仲良くなっていた。


「私もフェシリアに刺繍の入ったハンカチ貰ったのよ!とってもかわいいわ!ハワードも作って貰えば?」

「えぇっお願いしてもいいのかな?」

「ええ、もちろん。私が作ったもので良ければ。()()()()は何の模様が好きかしら?」


 グレアムの右眉がピクリと動いた。ティアは見逃さなかった。


「馬とかいいな〜。」

「じゃあ、出来たら渡すわね」


 和気あいあいと3人は話していた。だが、グレアムとルークは全く会話には入れなかった。いや、入れてもらえなかった。


 ディナーの後ルークが男3人で飲まないか?と誘ったが、「ハワードは今日来たばかりで疲れてるの。明日もフェシリアと私と3人で朝から出かける用事が入ってるから遠慮して」とティアに断られた。

 ハワードは片手を顔の前に出して「さっき、二人と約束したんだ。悪い!」のポーズをとっていた。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ