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レコンキスタ 旅立ちの再会  作者: 樹本茂
第二章 アンケリッツ・ミル・エリミタージュ
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「ほう……


詠唱かい?


それは僕を殺そうとする意志表示だと受け止めるが……


そういう事でいいのかな?」


リアは詠唱を止め、身体の動かない俺に近づくと正対し、色を無くした瞳で、固まる俺の傍にやって来ると、


「これは、命のやり取りだ、そこでは、一切の茶番は……


許さない……」


どれほどの実戦を潜り抜けてきたのか俺には伺う術が無いが、そう言い放ったリアの瞳は……明らかに……伝説の大魔法使いというそれが嘘では無いと思えるほどに、殺気を孕んで……そして、どこか、とても……絶望……とでも良いのか……俺に対する絶望の表情を浮かべて、そこに立っている。


そうだろうな……

800年待って、再生した、遠い昔の想い人が……

意志に反して、自分に害を成そうとしているんだ。


それは……

それを絶望と言わなかったら……


嘘になるな……


目を瞑り、絶望の淵に立つリアの潤んだ綺麗な瞳を見ない様にして、俺は詠唱を続ける。彼女の顔をまともに見ていたら、決意が揺らぐから……


決意が削がれるから……


「………………灰燼に()せ………………」


リアが……


あと一節、唱えるだけで、リアを昇華させることが……


出来たのに……


リアが……


俺に優しく口づけをし、


「詠唱は……

こうやって止めるんだ……

覚えておくがいいさ……

愛しの君……


それに………………

君は僕を君の旅の、人生という旅のパートナーにしてくれたんじゃなかったのかい?


そういうところだよ……


君は、もっと君に信頼を置く”友人”の善意に寄り添うべきだ。そうじゃ無いと、君は気付いたら一人になってしまうよ……


以前の僕の様に……」

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