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ウイニングブラッド~近未来競馬物語~  作者: うーた。
第2章
88/130

サイレンススタートとフラッシュフォワード


少し過去の思い出に耽る小和田と白浜。


世界の競馬史上間違いなく最強馬だったアブソルートを敗北寸前まで追い込んだサイレンススタートとフラッシュフォワード。

直線残り80mで直線抜け出したサイレンススタートは勝利目前で故障を発生しそのままレースを止めて競走馬も引退。

フラッシュフォワードはそこから追い込んでアブソルートとほぼ同時にゴールに飛び込むもハナ差届かなかった。


翌年の凱旋門賞を目指すもこのレースでの消耗が大きかったのか、その後G1を勝利することなく4歳時に宝塚記念でエスエムオペラオーの2着に敗れてレース後に屈腱炎を発生して引退した。


「サイレンススタートは一瞬とは言えアブソルートを超えていたと俺は思うし、フラッシュフォワードも4歳の時は光速の脚も使えていなかったのは4歳になって斤量が増えたからと言ってる奴もいたけど、そんなんじゃなくあの馬も凱旋門賞での激走でボロボロだったんだと思う…。」


「サイレンススタートもフラッシュフォワードも今までの競走馬ではありえないようなパフォーマンスを連発してましたからね。怪我しても仕方なかったのかな…。」


「それでもアブソルートには2頭がかりで勝てなかったのは事実だし、あの馬はさらにあの後も勝ち続けたからな。」


「…そんな小和田さんはどう見ますか?サイレンスストーリーとフラッシュジャパンは??私はこの2頭なら世界一になれる可能性があると思うんですけど。」


真剣な眼差しで小和田の解答を待つ白浜。


「…可能性はあると思うけど、まだどっちの馬も父親の能力は見せてないからな。」


「サイレンススタートの大逃げでスタミナ切れてからの復活する走りとフラッシュフォワードの1ハロン9秒の光速の脚ですね。」


「フラッシュジャパンの脚は桜花賞勝ったリバティスカーレットと比べても遜色ないのはスプリングステークスを見て分かってるけど、あの脚じゃまだ世界を狙うには物足りない。このレースで世界を目指せることを証明してみせろよ春馬!」


小和田は最後尾の春馬を目で追っている。


レースは中盤。

逃げたカイショウボーラーが1000mを通過した。

そのタイムは1分00秒7!!

若干スローなペースで1000mを通過、大逃げのイメージがある祐翠が逃げた為にハイペースな展開だと他のジョッキーが考えていたことを逆手に取り、祐翠はカイショウボーラーを少しづつスローに落としていたのだ。


こうなると後ろの馬にはキツい展開となった。


「どうするんだ春馬!」


1番人気のコスモアンドリアルではなく、あくまで春馬の馬をライバル視した祐翠の騎乗。

この展開にコスモアンドリアル騎乗の五十嵐春樹は喜んできた。


「この展開は俺の馬にとって絶好の展開なんじゃないか?」


コスモアンドリアルは現在4番手。

先頭とは3馬身差の絶好位でレースをしていた。

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