騎手の実績
全世界から集結してきた選りすぐりの8頭!
この8頭には力の差が大なり小なりあるものの、実績や経験で大きく劣る馬はいないだろう。
しかし騎乗予定の騎手の中では圧倒的に実績不足なものがいる。フラッシュフォワード騎乗予定の風切春馬だ!
2年目という意味では福山祐翠も一緒だが、彼は1年目から数多くの重賞に騎乗しており、既に6つのG1を勝利している。
何より昨年凱旋門賞に騎乗した経験もある。
アブソルート騎乗のR.ムーアJr.は26歳にして既にG1の勝利は80を超えており、世界一のジョッキーと言われている。
フランシス騎乗のT.ウィークリーは遅咲きのベテラン騎手で、こちらももちろん経験豊富。
レインドリームのA.シュイタケやモチベーションのK.ファルコンも世界上位の騎手で、鷹極の実績は言わずもがなだろう。
唯一、風切と近いのはダンシングカレィジ騎乗の美馬だが、彼とてG1の勝利数は10以上と海外では若手No. 1と言われている騎手なのだ。
そんな中で春馬は1年目を怪我で殆ど騎乗できず、G1経験は本馬で出走した皐月賞と日本ダービーのみだ。
海外経験も前走のニエル賞のみ、緊張して当然の舞台だ。
かん?」
フランシス騎乗のウィークリーが春馬の様子を気にして話しかけてきた。
「風切!君は大舞台の経験はあまりないと思っていたが、あんまり緊張していなそうだな?」
ウィークリーに声をかけられた春馬。
ーー「え?ああ、僕は挑戦者の立場なのであんまり…」
「君は大物だな。」
ーー「ありがとうございます。」
「ジュニアが注目するわけだ!」
ーー「ムーアさんが?」
「ああ、君たちの国で参加したレースがだいぶ応えたみたいだな。見てみなよ、レース前あんなに集中しているジュニアは久しぶりにみる。」
アブソルートに乗り込んだ後は、微動だにせず精神統一している様子だ!
ーー「何かオーラみたいなのが見えますね…」
「オーラ?それはさすがに気のせいだろう。笑」
「まあ、俺も君たち2人のことは警戒しておくとしよう。」
ウィークリーは春馬と祐翠の2人を見ながらそう呟いた。
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全馬がゲート前に集まっていく。
美馬は相変わらず鷹騎手を睨みつけている。
ベテラン騎手の鷹極、T.ウィークリー、A.シュイタケ、K.ファルコンは流石の集中力だが、若手の3人も負けてはいない。
ここまで来ると馬も騎手も浮き足立っているものはいない。
全馬、力を出し切れる状態にありそうだ。
いよいよ2041年の凱旋門賞のスタートの時間になろうとしていたーーー。




