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ウイニングブラッド~近未来競馬物語~  作者: うーた。
第1章
41/130

奇策はしない


いよいよ2041年東京優駿のレースが始まる!

2038年産駒全8035頭の頂点に立つ馬は一体どの馬か?!

現在のオッズは皐月賞1着から3着馬と海外馬のダンシングカレィジを加えた4頭がほぼ横並びのオッズ争い。


皐月賞2着と3着のサイレンススタートとフラッシュフォワードが競った新馬戦では3着以下の馬に大差をつけるレコード決着のハナ差勝負だったが、その後には3着馬以下のあのレースに出た全10頭全てがダービー当日の時点で勝ち上がりを見せている。


あらためてあの新馬戦のレベルの高さと2頭のパフォーマンスが注目されていた。


【ダービーは運のある馬が勝つ】

昔からダービーによく言われる格言だが、確かに実力があってもこのレースに体調を整えられず出走できなかったりする馬も毎年いるだろう。


このレースに出走した競走馬にしか少なくとも勝利の可能性はないのだ!

今日1番ツイてる馬は、そしてジョッキーは、調教師は、オーナーは一体誰なのか?


各馬がゲート前に集まり順番にゲート入りしていく。

大外の18番シゲマルファイターがゲート入りしたらいよいよスタート!




ガッシャン…


ゲートが空きスタートと同時に他馬よりも身体1つ分早くも抜け出したいつものロケットスタートを6枠11番のサイレンススタートが見せていく!!!


そして第一コーナーに先頭で回れるように左に切れ込んでいく。

2番人気のフラッシュフォワードはいつもの大出遅れではなく他馬よりも少し遅い程度の一般的なスタートだったが、最初の行き脚のつきにくい同馬は最高尾に落ち着いた。



ーー「いつもよりスタート悪くなかったし、春馬くんなら押していって先行する奇策に出るかもと思ったけどやらなかったか…」


「風切先輩は普段は祐翠先輩と同じで積極的な競馬もするけど、この馬では奇策はしないと思いますよ?」


昨日中京のメインレースで重賞を勝利して31勝目を挙げて今後のG1騎乗の条件を満たしたまーやんこと白浜騎手が珍念に話しかけてきた。日本ダービーということもあり、本日は府中競馬場に移動していた。


ーー「白浜さん…それはどうゆう?」


「風切先輩はあの馬に絶対の自信を持ってるから、奇策なんてしないであの馬のベストのレースをするのかなと…それはたぶん福山先輩も…」

レース映像を観ながら珍念の質問に応える白浜騎手。




先頭争いは4枠8番で皐月賞は直前に出走回避したワンダーコングとサイレンススタートの争いだが、前走と違いマイルの逃げ馬のミッキーマイルほどのスピードのないワンダーコングではサイレンススタートにはついていけずあっさりと先頭を譲って第一コーナーを曲がっていく。


そして2番手にワンダーコングが入りコーナー付近で徐々に隊列が決まっていく。

ヤマニンアフロ、ホワイトタキシード、チョウカイチョウカイ、クラッシャーと先行馬が続く。


その後の中団8番手付近に皐月賞馬のエスエムオペラオーがブラックペイントと並走するかたちでコーナーを回る。


そして最後尾にはフラッシュフォワードと追走するのもやっとの状態にすら見える状態のノーザンカビゴン。

そして海外馬のダンシングカレィジの3頭が同じような位置で走るという隊列になった。

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