第二章第四十一話「これぞ勇者的概念存在!!」
お待たせしましたわね!! 予告通り! 2021年9月6日からの再開ですわ!!
そして、今回からは戦略パートに入りまして、かなり濃ゆい政治形態、宗教思想が入り混じると共に、数値計算なども増して行きますわ!!
別に適当に読んでても後でキャラのどなたかが纏めてくれたりしますが、データが気になる方は細かく読んでも楽しいかもしれませんわね♪
それでは!! Let's GO!!!! ですのよーーーっ!!!!!!!!
「貴方達は……、さっき兎と一緒に戦った犬猫さん?」
「そういう貴方達はさっき兎退治に加勢してくれた女子高生二人組ですよね?」
そうして話しかけた相手は、まさかの再登場。
珈琲店での戦闘の際、ラピッドシュートを撃っていた二人組である。
モブが勇者とはこれ如何に。
[モブが勇者とはこれ如何に。]
(いきなりモブ扱いとか、割と失礼だなこの中空の文……)
そう考えつつ、紅葉はその二人に目をやる。
(ふむ……。やっぱりこっちも美少女、か……)
勇者ペア、そう呼ばれた二人の内、一人は頭に白い鉢巻を巻いた、碧眼茶髪で、長髪の、見るからに活発そうな女子高生であり、もう一人は、微妙に目の下に隈がある、黒髪黒目で三白眼の、死んだ魚の目をしたショートカット女子高生である。
それは、単なるモブと言うにはかなりアクが強く、正統派な外見。
確かに、先程まで一緒にいた変人集団と比べればモブに見えなくも無いが、そうした変人達に限らず、この街の住人は全員が少なからず武装してる上、そこそこな頻度でコスプレっぽい見た目の者も歩いているので、むしろこのぐらいの見た目の相手は、逆に稀有ともいえるだろう。
また、二人共銀と白を基調にしたセーラー服を着ているのだが、そのセーラー服のフロントには、学園内でも何度か見た、祇祁の機械の腕に刻印されているものと同じ、遺伝子の様な二重螺旋を模した赤いロゴが印字されている事から、二人共、この学園の生徒であろうという事も予想出来る。
恐らく、この銀と白を基調にしたセーラー服がこの黎明学園の制服なのだろう、すれ違った人々の大半は私服や、これとは違う様々な形式の制服だったが、制服を着ていた者の中での比率としては、この制服が最も多く着用されていた事からも、それは確定だろう。
(うん? 勇者要素は?)
だが、祇祁の発言や中空の文の解説に反して、一見すると勇者要素のまるで無いその外見に、メタ読み思考の紅葉は何となく違和感を覚えるが、それについては、瑠璃が自己紹介ついでにナンパしにいった事で発覚する。
「先程はどうも。私は御砥鉈瑠璃って言って、あっちのお犬さんは風祭紅葉って名前なんですが、お二人はー、……えっと、何してるんでしょう。収穫?」
そうして、近付いて来た瑠璃に対し、三白眼の少女が碧眼茶髪の少女を肩車する形で森の木々から木の実を収穫していた二人は、こちらに敵意が無いのを確認すると、収穫作業に戻りつつ、下で支えている、三白眼の少女の方が、顔だけこちらに向けて返答する。
「うん。私は嗚呼于鴉亜。上に乗ってるのはアレックス。旧領域の果実は外のものと同じで収穫自由だから収穫してるの。よろしく」
その声は上に乗っている少女と違い、徹夜明けかと思う程に生気が無いが、声質は優しく、身のこなしからして疲れているという風でも無いので、恐らくはそれが彼女の平常時での声色なのだろう。
また、上に乗っている少女も、収穫物は腰のポーチに収納しており、そのポーチは、先程から幾つもの手の平大の紫色の果実を入れられているのに、一向に膨らみが見えない所から、瑠璃や紅葉が持つ亜空間ポーチと同じ類のものであり、二人の重心にはぶれもないので、重さ的弊害が出るものでもない事が見てわかる。
(……この世界でも亜空間ポーチは基本装備なんだ?)
だが、それよりも、瑠璃と紅葉は、その二人の不思議な名前が気に掛かる。
その何処かで聞いた事のある様な名前に、瑠璃は少し頭を捻りながらも「うん? ああああ、ああ、ですか? 割と珍しい名前ですね。折角なので連絡先を交換」と、ちゃっかり近付こうとするが……。
そこで唐突に、その名前の意味に気付いた紅葉が声を上げる。
「って、勇者『ああああ』と勇者『アレックス』!?!?」
「うぉ!? どうしましたか紅葉さん!? ナンパの邪魔しないでください!?」
「ナンパだったんですか!?」
何故か瑠璃とアレックスまで一緒に驚いていたが、それもその筈。
勇者『ああああ』と勇者『アレックス』と言えば、常世界においては最も有名な勇者の一角。
そう、具体的に言うと、勇者『ああああ』とは、世界一てきとーに作られた量産型勇者の名前であり、勇者『アレックス』とは、世界一平行世界での活躍が多いであろう、デフォルト勇者の名前だからである。




