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よくある異世界物語  作者: うろつて
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8.ようやく冒険スタート!

やっと冒険始まりました。

 朝食も終わり、旅支度を始める。

 水分・食料なんていつでも出せるのだし、そもそも家がいつでも創れるのだから旅支度なんて何の意味もないのだけども。どうせ世界を旅するならこの世界の人達に馴染みたい。ならば、この世界の人々と同じように行動するのが1番良いだろう。能力は極力使わないなようにして行こう。


 というのは建前で本音は唯の興味本位だ。通貨や食料を自力で調達しながら世界を旅する。

 いやー、正直ちょっと憧れてました。


「よし!行くか!」


 旅支度も終わり。「この家は当分使わないな。」そんな事を思いながら家を出た。家を出た瞬間音もなく家は消えた。特別に、「ちゃんと片付けていかなければ」と、思ったわけではない。便利な能力だ


 まずは、ここから30km程南にある、魔物と人間が共存する町。パステノスを目指す。なんでそんな事が分かるのかと言えば、当然「知識の泉」の能力だ。

 能力は極力使わないと言ったが、これくらいは問題ないだろ。


「南へ出発!」

「ヤンス!」


 こうして、意気揚々と歩き始めた。



 1時間程歩いただろうか。疲れはそんなに感じていない。だが、歩けど歩けど森!森!森!

 正直飽きました。


「ヤンス!なんか面白い事やれ」

「町に行けば面白い事あるでヤンス。頑張るでヤンス!」


 何の面白味もない返事が返ってくる。いっそ乗り物出しちゃうかな。。などと思いながらも歩き続けた。

 さらに1時間程歩いたところで。


「あれ?なんか様子がおかしいでヤンス」


 ヤンスの目線の先を見てみる、確かに何か違和感がある。

 同じ風景を見ながら、ただただ歩くだけの2時間に嫌気のさしていた俺は、ヤンスの制止を無視して違和感の感じる方へ走り寄った。


 グワァーー!!


 そこには弓矢を構える不思議な熊がいた


  「いや、、ふし、、うぉっ!!」


 熊が弓を構えるという余りの不自然さに俺がツッコミを入れる間も無く熊は矢を射ってくる


 俺は咄嗟に自分の周りにドーム状の氷をはった。


 ガキィン!キィンガキィン!!氷のドームに矢が当たり鈍く響く音が鳴り響く。

 氷のドームから外を眺めていたアルス、あまりのうるささに耳を塞ぎ、自分の能力の凄さを改めて実感したと共に、次からは土の壁にしようと心に決めたのである。


「んー、魔物の矢って無限に数があるのかな?」


 そんな風に思えるほど熊の狙撃が止まらない、一度に4、5本同時に射っているっぽいのでもうかなりの本数を使っている筈なのだ


  「つーか、もうほんっとにうるせなぁ!!」


 そもそも、自分が氷のドームなんかを作った所為なのだが、狙撃を辞めない熊に段々と腹が立ってきた


  「効いてねーんだから諦めりゃ良いじゃねーかよ!ったくメンドくせー」


 俺は不機嫌になり荒い口調で文句を言うと共に熊を睨みつけると、熊は身体を氷でコーティングされたかの様になり動かなくなってしまった

  熊の周りを氷で包みその中の空間を絶対零度にしてしまったのだ

 俺は絶対零度が摂氏マイナス何度かも知らない

 原子・分子が活動が停止して、、、なども知らない

 ただ絶対零度というものがあるという知識があっただけである。ただそれだけで、知識の泉と創造主を紐付けし熊を一瞬で凍らせたのだ


 ドームを解き後ろを見るとヤンスはかなり後方まで逃げている。多分ビビっているのだろう。


「早くこっち来い!」


 俺は笑顔でヤンスを怒鳴りつけた。


 さっきまでの退屈さが嘘のようにワクワクしている。何か面白い事が起こりそうな予感がして、顔がニヤける。

 早く歩き出したい、先に進みたい。

 足元に来たヤンスを担ぎ上げ。再び歩き出した。


 そういえばこの世界は今、人間と魔物が入り乱れた戦乱の時代らしい。いっその事名乗りを上げて、戦乱の世のトップに立つか。。

 転生前の自分であれば、その実力があったとしても、面倒臭い。の、一言で終わらせていただろう。

 けれども今は違う。命の危険もあったというのに、楽しくてしょうがない。


 とにかくまずはパステノスへ早く行こう。

 最初に決めた事など頭になくなっていた、当然のように馬に乗っていた。

 疾風の如く駆け抜ける馬上で


「能力は極力使わないんじゃなかったでヤンスかぁぁ」


 ヤンスが悲鳴にも似た叫び声を上げていた。

 能力は使うが車やバイクを出すなんて無粋な事はしない。

 あくまでこの世界に馴染めるように行動するのだ。

 と、改めて自分ルールを設定し直す。ヤンスには


「それは基本だ!応用的には何でもありだ!!そもそもこの世界には魔法があるんだ、魔法って言っておけば大概平気だろ?」


 と、言っておいた。


 1時間しないうちに森を抜け、町らしき物が見える。


 パステノスだ!

 魔物と人間が共存する町。面白そうな予感しかしない。期待以外の感情は一切なく、一直線に村の入り口に向かっていくのであった。

ヤンス=ビビり

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