7.そうきましたか、、、
朝起きて部屋を出てリビングに行くと、ヤンスはもう起きていて俺の事を待っていた。
「早速やるでヤンス!」
俺を見るなりそう言ってきた。
いきなりかよ!とも思ったが、俺が起きるまでの間、1人でワクワクドキドキしながら待っていたのだろう。
その声からは、ヤンスがとてつもなく期待しているのが伝わってきた。
「で、どんな形にすりゃいーんだ?」
俺はヤンスの向かい側の椅子に腰掛け、カップに入ったコンポタをフーフーしながらヤンスに目をやる。
正直朝飯くらい食わせて欲しい。
しかし、ヤンスを見ると、待ち遠しくてたまりません!と、身体に書いてあるかのように見える。仕方ないので朝飯はコンポタで我慢する。
「それなんでヤンスが、細かいイメージを言葉で伝えるのは難しいでヤンス。だから、先にオイラの能力をあげるでヤンス」
なるほど、確かに「知識の泉」を手に入れてからの方が高性能な物を創り出せる気がする。しかし、だからと言ってヤンスの頭の中のイメージを分かるようになるとは思えないのだが、、、
まあ、考えたところでしょうがない。段取りは全てヤンスに任せるとしよう。
「わかった、その後俺が最高の身体創ればいいんだな?」
「そうでヤンス。じゃあ食うでヤンス!」
ん?何て言った今。食うって、何を?
と、思っていると。ヤンスの身体からちょっと大きめのビー玉みたいなものが出てきた。直径3cm程だろうか。その物体は、プルプルとこちらに移動してきている。よく見るとミニヤンスである。
そうきたか、このミニヤンスを食べろという事か。。
色々と思うところはある。が、食べなければ話が進まない。幸いな事に俺の右手にはコンポタがある。コンポタは無敵だ!と、意味不明な言葉を自分に言い聞かせ、ミニヤンスを口に放り込みコンポタで流し込んだ。
ミニヤンスが体内に広がって行くのが分かる。
手足の指先から頭のてっぺんまで隅々に行き渡る。正直あまり気持ちのいいものではなかった。
「どうでヤンス?」
「うん。なるほどね」
ミニヤンスが全身に行き渡った後は不快感もなく、身体も心も妙にスッキリしていた。
ヤンスの理想も理解した。
ヤンスは人間になりたいのだ。
人間でなくても良いのだが、エルフ、ドワーフ、鬼、ゴブリン、何でも良いのだ。2足歩行で人型な生物にとても強い憧れを持っていた。その中でも1番希望はエルフ。しかも、エルフの女の子がいいのだそうだ。。
「女なのおまえ?」
「今のところ性別無いでヤンス。無いから好きに選びたいでヤンス。可愛くなりたいでヤンス」
きっと気持ち悪いと言われ続けた反動だろう。どーしても女になりたいと言うよりも。可愛い、綺麗、美しいどれでも何でもいいから容姿に関して、褒め言葉をいただきたいらしい。ま、とにかく細かいところも含め打ち合わせていく。
ヤンスとの話し合いの結果、エルフ美女案は無しにした。
例え中身がヤンスであろうとも、そんな美女と2人で旅してたら確実に発情する。中身がヤンスであるからこそ襲っちゃうまであり得る。うん。絶対ダメだ。
いや、むしろ童貞捨てるチャンスだったかも。。
いやいや、無い!無いから!
で、結論は12,3歳の美少年という結論で落ち着いた。
ヤンスは女性というものに拘り、ちょっと可愛さ下げたりとか、こっちのタイプなら。と、楽しそうに頑張っていたが、面倒臭くなった俺の
「男で決まりな」
の一声で、議論は終わったのだ。
と、同時に俺はヤンスの身体を創り出していた。
身長は160cm程で短い銀髪、真顔でいるとキリッと格好良く、笑顔になるとすごく可愛い。魔法のような顔。
完璧である。
ちなみにこの身体は、ヤンスの細胞でできている。
乱暴に言えば、美少年に擬態できるヤンスの細胞を俺が創ったのだ。
なので、1度身体を吸収すれば、スライムと銀髪少年のどちらの姿でもなりたい方になれる。
「ほれ」
「ちょ、いきなりすぎでヤンス」
と、言いつつも慌てる事もなく、言葉を発すると同時くらいにヤンスは銀髪の美少年になっていた。
「どうでヤンスか?」
幸せそうな笑顔だ。
けど、よく見ると美少年かな?どっちかって言うとイタズラ小僧に見える。まあ、顔は整ってるし美少年に見えなくはない。
とにかく満足しているようなので良かった。
朝飯でも食いながら今日の予定を決めるとしよう。
ヤンス=キモスライムで銀髪少年




