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【やり直し】死んで、女の子に生まれ変わって自分を殺したやつと婚約した件【人生】  作者: 稲村つむじ


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8/19

七話目

書庫には、一応管理をする人、司書でよかっただろうか??

とにかく、司書の人がいて、まだ三歳の俺にも恭しく挨拶をしてくれた。


「まぁ、お嬢様。

ご機嫌麗しゅう。

今日、エミリー様に読んでもらう絵本を探しにきたんですか??」


今世の父親の顔とやり取りが思い出された。

本当のことを言っても、どうせ魔法書なんて見せて貰えないだろうから、そういうことにしておく。


「そうなの!」


「お一人で??」


「もう三歳のお姉さんだもん!

ひとりで絵本くらい、えらべます!!」


ふんす、と鼻息荒く胸を張ってみる。

すると司書は微笑ましいとばかりに、顔をほころばせた。


「そうですか、そうですか」


さぁ、どうぞ、と司書は書庫に入れてくれた。

絵本は子供でも選べるよう、本棚の下に置かれている。

俺は、絵本を見に行くフリをして魔法書を探そうとしたのだが、


「お嬢様、絵本はこちらですよ」


何故か司書もついてきた。


「じ、自分でさがせるよ!!

ひとりにして、大丈夫だから!!」


「いえいえ、いけません。

万が一にも、本棚が倒れたり、本が落ちてきてお嬢様がお怪我をされたら大変ですから」


大丈夫なのに。

いや、もしかして子供の悪戯防止も兼ねての監視か??

それなら納得がいく。


「……もしかして、絵本以外にもなにかお探しですか??」


俺の様子から、なにかを察してくれたらしい。

司書はそう聞いてきた。

どうしよう、正直に言うか??

でも、父親――今世の父上からはまだ早い、と言われているし。

バレたらさすがに怒られそうだ。


「お嬢様、必要な本をお探しするのも我々のお仕事です。

教えていただければ、ご協力できますよ」


その提案に、俺は抗えず甘えることにした。

念の為、父上には言わないように、と念も押しておく。


「了解しました。

では、お嬢様と私の二人だけの秘密ということでいいですね」


司書はそういうと、人差し指を唇にあてウィンクした。

どうやら、この司書は話がわかるタイプらしい。

絵本と一緒に、子供向けの魔法書の教本をいくつか選んでくれた。


礼を言って、俺は書庫をあとにした。


――――――


50:スレ主

借りれた!!

小さい子向けのやつだけど、ちゃんと有った!


51:名無しの転生者

お、よかったな


52:考察厨

やっぱりあったか


53:名無しの転生者

そういや、皇子の次の闇堕ち案件ってどんなのなの??

それに対抗、阻止するために魔法を使えるようになりたいんだよね??

スレ主は?


54:スレ主

>>53

(*´・д`)-д-)))ソゥソゥ

次の案件は、殿下の母上が犠牲になるらしい


55:名無しの転生者

殺されるってことか?


56:スレ主

そうなんだ

襲撃を受けてな


57:考察厨

……それは、皇子を庇って結果的に殺される、死んでしまうってことか?


58:スレ主

神様情報によると

今から二ヶ月後、ノア殿下とその母上は観劇に出かけるんだ

もともとノア殿下の母上は観劇などがお好きな方でな

贔屓、いや、推し??というのか?

まぁ、ファンとして推している俳優がいて、お忍びでその俳優が出ている舞台を見に行くんだ

その帰りに襲撃され、殿下を庇って亡くなるんだ


59:考察厨

護衛はなにやってたんだ??

お忍びとはいえ、護衛くらいつくだろ

仮にも皇子と、側室とはいえ龍皇の妻なんだから


60:スレ主

襲撃者の方が強くて、よくて意識不明の重体

ほとんどの護衛は殺害された


61:名無しの転生者

つまり、スレ主は

あと二ヶ月以内に攻撃魔法を使えるようになっておきたいってことでいいか?

で、その襲撃を止めたい、と


62:スレ主

そうだなぁ

うん、体が小さいから前世と同じように動いても

剣や、腕の長さをいまいち掴みきれてなくて

補助として使いたいってのはある

でも、それよりも治癒魔法とか蘇生魔法を覚えておきたい


63:渡航者

俺さ、ほかの世界行き来してるから言えるんだけど

治癒魔法とか蘇生魔法って、結構レベル高いやつだから

二ヶ月で覚えるの無理だと思うぞ

何年も勉強と修行して覚えるものってのが、どの世界でも共通だった

たまに例外もあったが

ほんとにそれは例外中の例外だから


――――――


見慣れないコテハンだ。

【渡航者】、という存在の知識が急に頭の中で広がった。

龍皇以外の事でも、必要に応じて知れるのか。

便利だ。

神様から与えられた知識、情報によると文字通り様々な世界を旅する旅人らしい。

ただ、故郷にだけは帰れないみたいだ。

とにかくそういう存在らしい。


【渡航者】の書き込みには説得力があった。

基礎すら覚束無い、いまの俺ではノア殿下の母上をその場で治癒したり、蘇生させたりすることは無理だろう。


となれば、最悪、神様から与えられた能力を使って何度も時間を繰り返して彼女を救うことになる。

しかし、だ。

死ぬのは気分が悪い。

死亡時の痛覚や恐怖については神様から調整がされているので、そこまで死が怖いとは思わない。

しかし、気持ちのいいものではないのはたしかだ。


なるべく死なないようにして、時間を繰り返さないようにしてノア殿下の母上を救いたいところだ。


と、なると補助的でもいいから攻撃魔法をおぼえた方いいだろう。


――――――


67:スレ主

やれることから一個ずつ確実にやってくしかないな


68:名無しの転生者

まぁ、千里の道も一歩からって言うしな


69:名無しの転生者

そういや、スレ主の世界の魔法ってどんなやつなんだ??

呪文を使う系?


――――――


聞かれて、俺はたったいま借りてきた教本をめくってみた。


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