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『ベロシティ』か『クラシック』か

よし。


ここからが大変なところだ。


________________


一方その頃、ケイとチャーリーはメンズコーナーを見て回っていた。


チャーリーはケイの後ろを、うつむいたまま歩いている。


なんで僕はここにいるんだろう。


僕にズボンを穿かせる以外にも、やれることはあるはずだ。


僕は短パンが大好きだ。


どうして二人には分かってもらえないんだろう。


ケイはわくわくした顔でチャーリーを見る。


「なあ、チャーリー!」


「なんだい?」


「ちょっとこれ見てみろよ!」


「これが今のところ最新のやつだぜ!」


[エレクトリックブルー『Velocity(ベロシティ)』ジョガーパンツ ―― 2,579.90 NP(エヌピー) / C$257.99


GRADE B(グレード・ビー) コットン素材


ダークネイビーのベース


両脚に走る明るい青のライン


反射するシルバーの細片


足首に向けて絞られた裾


大きめのサイドポケット]


「絶対、アニメの主人公が穿きそうなやつだろ!」


デイビッドに言え、このバカ。


値段を見てるのか!?


それからケイは値札を見る。


「うわ、高すぎだろこれ!」


「しょうがねえ、もうちょっと探すか。」


________________


「じゃあ、これは?」


[クラシック・ブラック・ジョガーパンツ


GRADE C コットン素材


黒いジョガーパンツ


ゴムのウエストバンド


ジッパー付きポケット


脇にシンプルな白いライン


199.90 NP / C$19.99]


チャーリーはそれを見る。


「嫌いだ。」


「え!?なんでだよ!?」


________________


二人は服屋の中を歩き回った。


チャーリーはまだ下を向いたままだ。


別にズボンが嫌いなわけじゃない。


ただ、気に入らないズボンが多すぎるだけだ。


僕に合うのが何か、わかる?


脚の部分が取り外せるズボンだ。


短パンになるズボン。


ハァ――


まあ……夢の中だけの話だ。


そんなものは存在しない。


実際にあるのは、ハイキング用のやつだ。


そこでチャーリーは足を止める。


「ねえ、ケイ。戻ろう。」


ケイは振り返る。


「ん?」


「でも、なんでだよ?」


「最後のやつにするって決めたよ。」


ハッ。


「Velocityのことか!?」


「違うよ、バカ!」


「クラシックのことだよ!」


「ああ、そっか。」


「でも、急にどうしたんだ?」


「あ、えっと……別に大したことじゃないよ。」


チャーリーは目をそらして、頬をかく。


「ただ、ズボンを試してみるのも悪くないかなって思ってさ。」


「ああ、そっか。」


そう言うなら。


ケイはチャーリーの肩に手を置く。


「それ持って、デイビッドのとこに戻ろうぜ、な?」


チャーリーはうなずいた。


「うん。」


二人は歩いて戻った。


別に買いたいわけじゃない。


でも、この二人は心配のあまり、ここまでやってくれた。


本当の理由は、せめて二人を喜ばせて、安心させたいからだ。


チャーリーは微笑む。


二人は、僕にとって最高の出会いだ。


あの二人が大好きだ。

皆さんこんにちは!ノクスラLTです!いつも読んでいただきありがとうございます!

いよいよ、デイビッドのノクスラ学園での初日がクライマックスに突入します。

もし、ここからの展開の予告編(トレーラー)を作るとしたら、きっとこんな感じになるでしょう。

「僕の名前はデイビッド・カーター」

「僕が望むのは……ただ家に帰ることだけだ」

だが、世界はそれを許さない。

雪の中から、一つの声が響く。

「やあ……『天才』君」

突如として訪れる純然たるカオス。

凍えるような寒さの中、仮面の男がブレザーを脱ぎ捨てて叫ぶ。

「お前はふざけてるかもしれないがな、俺は本気なんだよ!!」

屋上の緊張感は、ついに最高潮に達する。

だが、その時――

愚痴が、ピタリと止む。

デイビッド・カーターの、スイッチが入る。

冷酷で、すべてを計算し尽くした瞳。

放たれる、たった一つの問い。

「教えてくれ……お前を突き動かしているものは、なんだ?」

そして、凍てつく屋上の遥か上空では、何者かがその一挙手一投足を監視している。

街のどこか、摩天楼の頂に立つ、純白のタキシードに身を包んだ男。

微動だにせず。

ただ、待っている。

デイビッドはただ、平穏な夜を過ごしたかっただけだった。

だが今、彼は生徒会に対して証明することになる。

自分がまさに、彼らの恐れる通りの存在であるということを。

ポップコーンの準備はいいですか!?

それでは、次のチャプターでお会いしましょう!

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