ノクスラ・シティ・モール
俺たちはNoxra City Mallに着いた。
そして、でかい。
カナダのどのモールもそうであるように。
車が行ったり来たりしているのが見える。
俺たちはバスから降りた。
運賃は、もちろんチャーリーが払ってくれた。
ケイは戸惑った顔をしていた。
俺はあいつを見た。
「なあ、どうした?」
ケイはモールを見て、首をかしげる。
「うーん……」
「わかんねえ。」
「前にもここに来たことがある気がするんだよな。」
あるに決まってる。
あのミュージカル、覚えてるのは俺だけなのか?
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モールの中の服売り場に着いた。
そこで、すっかり忘れていた……
俺は金を持っていない。
俺はケイのほうを向いた。
「なあ、手持ちはいくらある?」
「うーん……」
ケイは財布を開ける。
「手持ちは10ドルだな。」
うーん……
足りない。
俺はチャーリーのほうを向く。
「チャーリー、いくら持ってる?」
「お金持ってないよ!!」
「……」
やけに早い。
俺はあいつを見つめる。
あいつは冷や汗をだらだら流して、俺と目を合わせられずにいた。
「本当か?」
「本当に本当だよ!!」
あいつは出口のほうを向いた。
「というわけで、誰もお金を持ってないってことがわかったね。」
「もうNoxra Cityの探検に行こうよ!」
それから、服売り場の外へ歩き出した。
俺は腕を組む。
「待て!!」
ケイがチャーリーを取り押さえる。
「なあ、力ずくで悪いけど、その短パンから手を離してもらうぜ。」
「で、でも嫌だよ!」
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俺は腕を組んだままだ。
「もっと金を手に入れる方法に心当たりがある。」
「ケイ。」
「チャーリーを連れて、25ドル未満のズボンを選んできてほしい。」
でなきゃ、彼女の財布を壊す。
ケイは、前科者か何かみたいにチャーリーを押さえたまま立ち上がる。
「わかった。けど、どうやって金を用意するんだ?」
「その心配はいらない。」
「とにかく、何か選んでこい。」
「おう。」
「うまくやれよ。」
それからケイは、チャーリーを自分の前に立たせる。
そして、鋭い真剣な眼差しを向ける。
「動け。」
チャーリーは下を向き、その目からゆっくりと涙が一粒流れ落ちる。
「君たち二人は怪物だ。」
「怪物だと言っているんだ!!」
はあ……
俺たちが自由の権利を侵害しているかのような口ぶりだ。
とにかく……
ここからが大変なところだ。
俺はスマホを取り出して、miLINEを起動する。
チャットしてる相手が六人いた。
なぜか、自分のチャット一覧に何人いるかが気になったことがない。
「よっ、デイビッドだ。えーっと――」
「リズィィィィ!!!」
「一秒でいいから黙れぇぇぇ!!」
「いやいや、兄ちゃんはちょっと下がってなって!」
(……いや、これ俺の物語なんだけど……)
「みんな元気ー!? ビートに乗って登場、リズィだよ!! パパラララ!!!」
「みんな、私たちの物語を楽しんでくれてるかなー!?」
(いや、俺の物語だろ、この寄生虫!!)
「もっと私を見たい人は、下のブックマークボタンを押してね!」
「何か言いたいことがあったら、コメント欄から作者に直接伝えてね!」
「それか、笑顔の絵文字を残してくれたら、私も笑顔になっちゃうよ!」
「読んでくれてありがとう! それじゃあ、また次回――」
「うん……これが俺の人生だ。」
「よし、マイクを返せぇぇぇ!!」
「へへっ! まずは私を捕まえてみなよ!」
「あはははは!」
「リズィィィィ……!!!」




