奇跡を起こしてくれ!!
奇跡を起こしてくれ!!
オリビアは俺を見た。
「さあ……」
「グローバリゼーションとは何か、説明してちょうだい」
だが、彼女の心の中では……。
『できるわけないでしょ。
授業なんて、まともに聞いてすらいなかったくせに。
さあ、罰を受けなさい。
ハハハ!』
俺は彼女を睨みつけた……。
顔にヴェインの紋様が浮かび上がる。
クッソォォォォォ!!
すると、男子の一人が口を開いた。
「おい、頼むからさ……」
「さっさと答えろよ」
教室の反対側から、別の声が飛んできた。
「そうだぞ……」
「お前のせいで時間を無駄にしてるんだけど」
クソッ!!
どうすりゃいいんだ!?
みんながこっちを見てる!!!
奇跡を起こしてくれ!!
オリビアは微笑んだ。
「みんなもそう言ってるわよ」
「ほら、答えて」
俺は唾を飲み込んだ。
「えっと……」
「グローバリゼーションとは……」
「…………」
俺は、どこかに答えが落ちていないか探すように、教室を見回した。
「グローバリゼーションとは……」
そのとき――。
ブゥゥゥゥゥゥッ!!
学校のチャイムが鳴り響いた。
全員が一瞬、動きを止めた。
オリビアは瞬きをした。
「まあ……」
「もう次の授業の時間?」
生徒たちはすぐに立ち上がり始めた……。
荷物をまとめ、次の授業へ向かってドアに歩いていく。
オリビアは俺の席に目を向けた。
だが……。
そこに俺の姿はなかった。
彼女の笑みが、ゆっくりと戻っていく。
『今回は逃げ切ったわね。』
***
俺はすでに廊下を歩いていた。
クソッ……。
危なかったぜ。
「よっ、デイビッドだ。えーっと――」
「リズィィィィ!!!」
「一秒でいいから黙れぇぇぇ!!」
「いやいや、兄ちゃんはちょっと下がってなって!」
(……いや、これ俺の物語なんだけど……)
「みんな元気ー!? ビートに乗って登場、リズィだよ!! パパラララ!!!」
「みんな、私たちの物語を楽しんでくれてるかなー!?」
(いや、俺の物語だろ、この寄生虫!!)
「もっと私を見たい人は、下のブックマークボタンを押してね!」
「何か言いたいことがあったら、コメント欄から作者に直接伝えてね!」
「それか、笑顔の絵文字を残してくれたら、私も笑顔になっちゃうよ!」
「読んでくれてありがとう! それじゃあ、また次回――」
「うん……これが俺の人生だ。」
「よし、マイクを返せぇぇぇ!!」
「へへっ! まずは私を捕まえてみなよ!」
「あはははは!」
「リズィィィィ……!!!」




