↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/37

うまくいってる。

俺は検問所の入口を抜けた……。


正直に言おう……。


この学校、マジですげえ。


周囲を見回すと……。


空へと伸びる高層ビルがいくつも見えた。


街を取り囲むように、タワーがそびえ立っている……。


そして、その中でもひときわ高い建物が目に入った。


NEXUS(ネクサス)。


巨大な時計塔……。


正門からでもはっきり見えるほどの高さだ。


俺は見上げた。


「…………」


なるほど……これはすごい。


もしかしたら、ここもそんなに悪くないのかもしれない。


俺はスマホを確認した。


午前8時59分。


マイナス22℃。


俺は空を見上げた……。


周囲には雪が降り続いている。


そのとき、ヘリコプターが頭上を飛んでいった。


いや……。


まるでロンドンにいるみたいだ。


この街全体が、学生評議会と呼ばれる生徒たちによって運営されているなんて、信じられない。


ここじゃ、あいつらはほとんど政治家みたいなものだ。


はぁ……。


寒すぎる。


それにしても、ケイはどこにいるんだ?


チャーリーは……。


メッセージが来ていた。


もう校内にいるらしい。


そのとき――。


「デイビッド!」


俺は振り返った。


ケイがこっちに向かって走ってきていた。


「おい!」


「今までどこにいたんだよ!?」


「ずっと待ってたんだぞ!!」


「悪い!」


ようやく俺のところにたどり着いたケイは……。


息を切らしていた。


俺はケイを見つめた。


「トイレを探してたんだけど……」


「そしたら、すげえゲーセンを見つけてさ……」


「つい夢中になっちまった」


俺は顔を上げた。


「まあ……」


「見て回るだけでも楽しそうな学校だな」


「放課後、帰る前にちょっと探検してみないか?」


ケイは笑った。


「いい考えだ!!」


そして、白い歯を見せた。


俺たちの横を通り過ぎる女子数人が、小声で話していた。


「ねえ……」


「あのイケメン見てよ」


「電話番号、聞いてみる?」


近くにいた男子たちも、ちらりとこちらを見た。


「あいつ、誰と話してるんだ?」


「誰もいなくね?」


「お前には見えるか?」


「ああ……」


「俺にも見えない」


よし……。


うまくいってる。

「よっ、デイビッドだ。えーっと――」


「リズィィィィ!!!」


「一秒でいいから黙れぇぇぇ!!」


「いやいや、兄ちゃんはちょっと下がってなって!」


(……いや、これ俺の物語なんだけど……)


「みんな元気ー!? ビートに乗って登場、リズィだよ!! パパラララ!!!」


「みんな、私たちの物語を楽しんでくれてるかなー!?」


(いや、俺の物語だろ、この寄生虫!!)


「もっと私を見たい人は、下のブックマークボタンを押してね!」


「何か言いたいことがあったら、コメント欄から作者に直接伝えてね!」


「それか、笑顔の絵文字を残してくれたら、私も笑顔になっちゃうよ!」


「読んでくれてありがとう! それじゃあ、また次回――」


「うん……これが俺の人生だ。」


「よし、マイクを返せぇぇぇ!!」


「へへっ! まずは私を捕まえてみなよ!」


「あはははは!」


「リズィィィィ……!!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。