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第59話 創作系の会議で未来へGO!

 ナミ子さんの誕生日を祝った!

 てな感じでイベント当日の日がやって来たっ!

 私はまたありったけの人脈を総動員して、声をかけた。 休日だったこともあり、アキさんや(かえで)ちゃんも含めて参加することになった。

 いま目の前にそびえる建物は、未来的でくねくね曲がってるようなやつである。 (みょう)な建築物を考えるものだなぁ。

 イベントは規模が大きく、このビルを大きく使ってやるらしい。 テーマはいくつも用意されており、それに沿って場所が用意されている。


 入り口に行くと、参加費を徴収(ちょうしゅう)されて、ちっこいよく分からんキーホルダーをもらった。 アニメっぽいキャラの『目』だけが切り取られた、意味不明な製品である。

 これは一体、何を表してるんだろう? 要はマンガ文化ってことだろうか。

 ビルの1階の、ロビー的なホール的なエントランス的なところには、もうすでにそれっぽい人たちがたくさんいた。

 この『創作界をもっと盛り上げよう会議』は、それ自体が興行(こうぎょう)的な意味を含んだイベントと化しているようだ。 特に改まった雰囲気(ふんいき)はなく、参加者たちが楽しそうにイベントを待っているのが見える。

 アニメキャラっぽい『目』のポスターはそこら中に張られており、もはや恐怖である。


「先っ輩! なんか怖いですよこの建物」


 葉月が辺りを見回しながら、私の腕をゆすってくる。 うーん、確かに。

 それに建物自体も大きい。 見上げてみれば未来的で洗練(せんれん)された論理的なデカい構造が建物を作っていて、もはや人一人の手など(およ)ばないほどに発達した様子が感じ取れる。

 恐ろしいわぁ、でもこうやって技術は発展していくんでしょうねぇ。


「先輩、お(ばあ)さんみたいなこと言いますね」


 私たちは建物に入ると、いったん解散することになった。

 会場は多く用意されていて、我々の興味もバラバラである。 各々が興味のある方へ行くことになったのだ。

 私は瑞と一緒に、『次世代の創作プラットフォームを考える会』へと向かった。

 人があふれてきていて、会場がどこかも分からなくなってくる。 私と瑞は地図を見ながら、なんとか目的の部屋にたどり着いた。

 中は少し広めの会議室みたいな感じだった。 私と瑞は、端っこの席に着席する。

 横を見ると、瑞はネットワーク関連の本を持ち出して、読み始めていた。


「何してんの?」

「技術関連の話もたくさん出てくるって聞いたから。 なるべく勉強しとこうと思って」


 そう言いながら、瑞は真剣な顔で本を読んでいる。

 もう可愛(かわい)いなぁ。 こういう真面目さも、瑞の好きなところの一つだ。

 あぁ、見れば見るほど瑞の好きなところが増えていく。 まったく、しょうがないわね。ははっ!w

 私はボケっと瑞の横顔を眺めていると、気づけば会議が始まった。


 会議の内容は、要はもっと盛り上げが必要だろ!おいっ!!wwてことらしかった。

 進行の人たちの調子がみんな高く、一言いうたびに爆笑していて、会場は若干引いてたけど。

 私と瑞は手をたたいて下品に笑っていたから、ちょっとヒンシュクかったかも。

 会議を終えて、笑いつかれて満足して、私たちは体を起こしていった。 部屋の外に出かかると、知らない誰かから声をかけられた。


「あの、もしかしてコトハさんですか?」


 振り返ると、さっきの進行係の一人だった。 コトハって、私のペンネーム? なんで分かったんだろう。

 私は困惑(こんわく)しながらもはいと答えると、男は言った。


「やっぱり、俺いつも小説読んでますよ。ぶははっ!wwww」


 何が面白いのか、男はそう言って笑い始めた。

 男は私が小説を書き始めた中学生のころから知っているという。

 前にボランティアとして参加していたイベントに、同じように参加していて、なぜか雰囲気から私がそうかもと感じていたらしい。 結局声をかけられずに終わったらしいが。

 私は今まで、自分の小説を読んでくれているという『ファン』に直接会ったことはなかった。 これは、なかなか(めずら)しいじゃないか。

 中学生のころから知っているとなれば、相当な旧来(きゅうらい)のファンだ。

 話を聞くと、私の小説を本当に好んで読んでくれているんだということが伝わってきた。

 しばらく話をすると、男は適当に去っていった。 私はぼうっとして、その後姿(うしろすがた)を見つめる。

 へえ、本当にこの世界の中で、私の小説を読んでくれている人がいるんだ。 私は自分のファンの人にあったのは、生まれて初めてなのである。


「フミ、はやく行こう! 次の、始まるよ」


 私はまだ夢見心地でぼうっとしながら、瑞に引っ張られていった。


 さて今度は別の会場である!

 私と瑞は地図を見ながら、また人ごみの中を建物内を歩き回っていった。


「先輩! こっちです」


 向こうから葉月が大きく手を振ってきている。 今日2つ目のイベントは、葉月やアキさんたちとも一緒に見る予定だったのだ。

 会場に入ると、そこは会議場みたいなホールみたいな劇場(げきじょう)みたいな場所だった。 暖色(だんしょく)系の照明が辺りを明るく照らしている。

 いつも思うが、こういう場所を高層(こうそう)ビルの中に作るってすごくない? ビルの上の方にある映画館とかもそうだけど。

 最近では、豪華客船の中にこういう会場があることもあるらしい。 すごいわぁ、建築技術も進んでるのねぇ。

 私は時代の進みに感心しながら、中へと足を踏み入れていった。

 会場に入って椅子(いす)に座ると、私の横にはアキさんが座ってきた。


「あ”あ”あぁぁ~、よ”っこいせえ”ええぇ~~!!」


 などと言いつつ、相変わらずおっさんしている。


 今回のテーマは、仮想空間時代での創作についての話らしい。 今日一番(にぎ)わっているテーマの一つのようで、人がたくさん入っている。

 会議が始まると、興味深く未来的なテーマがいくつも語られた。

 隣に座るアキさんは、毎回「いやぁー、もうわかんないよっ!w 俺もおっさんだなぁーははっ!w」と言っていて、周りから白い目で見られていた。


 かくして盛り上げ会議は終了した!

 いやー、来てよかった。 未来に確実に世界が進んでいるのが分かって、楽しくなる。 こういうのを見ていると、私も頑張ろうと思えてくるのだ!

 近未来の物語も作ってみよう。(黒縁)

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