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第20話 田舎最終日!

 ご飯を食べて、風呂に入った!

 風呂から上がると、私たちは各々(おのおの)持ってきた情報端末(たんまつ)を使って、小説を書き始めた。

 二見さんは自分のノートPCを持ってきたようだ。 初めて会った日に、喫茶店(きっさてん)で使ってたやつと同じのである。

 私が持ってきたパソコンは大きめのやつだが、風呂に入っている間に銀杏(いちょう)が使い始めたので、私はスマホを使うことにした。

 銀杏が画面を見ながら、私に話しかけてくる。 どうやらネットニュースを見ているらしい。


「おぉ! 小説文化が拡大してるって、大きなニュースになってるぞ」


 私はそれを聞いて、横から画面をのぞき込む。

 記事の内容は、小説大賞が大量に出ているということと、ネット小説サイトのイベントの規模が大きいという話だった。


「遅いですねぇ、世間は。 そんなの、私たちはもう知ってますよ」


 葉月は顔を上げもせずに、文章を書きながら答えた。


「へぇ、そうなのか」

「当たり前ですよ。 次元衝突(しょうとつ)はもう目の前ですよ」

「え?」


 いきなり変な言葉が出てきて、意味が分からず、銀杏はポカンとしている。 葉月は無表情のまま、淡々(たんたん)と続けた。


「嫌なことは全部なくなって、どんどん楽しい世界になっていくんですよ。 知らないんですか、銀杏さん。 Xデーですよ、Xデーっ! キャーッ!!!!!!wwwwww」


 葉月はいきなり気分が爆上がりして、こぶしを突き上げて(さわ)ぎだす。

 あぁ、また起こってしまった。 でも、私は葉月のこういうところは嫌いではない。 むしろ変に現実的でネガティブより、ずっといいじゃないか。

 私も気持ちが高ぶってきて、立ち上がって叫んだ。


「よーし、私もやるよっ! とりあえず生活できるまで(かせ)ぐぜー!おーっ!」

「先輩、落ち着きましょう。 なんか馬鹿みたいですよ」




 田舎の1日目を終えて、2日目になった!

 2日目もまた、私たちは農作業を手伝うことになった。 今度は少しだけだったから、まあいいわ。

 おばあちゃんにも、この村の人にもお世話になってるしね。 『祖父母(そふぼ)孝行(こうこう)』でもしときましょう。


 今度は慣れたからか、少し体力に余裕がある。 私たちは自然の空気を感じながら、畑作業をした。

 畑の中では、意外とたくさんの生き物がいる。 有名どころのミミズももちろん、バッタやクモ、テントウムシにヘビまでいるのだ。

 畑作業をしていると、黒いヘビの死骸(しがい)を見つけた。 私が軽く手を合わせていると、(となり)の葉月がはしゃいでいる。


「先輩っ! カエルがいますよ! キャーっ可愛いーっ!w」

「ちょっと葉月さん! ちゃんとしてよ!」


 真面目に作業をしていた二見さんが、怒って葉月に文句を言っている。 最初はあまり感情を見せなかった二見さんも、少しずつ心を開いてくれているみたいだ。

 銀杏は生き物にも詳しいのか、うんちくを披露(ひろう)し始める。 誰も聞いてないのに、一人でペラペラとしゃべっている。

 なかなか、交流が上手くいってるじゃない。 みんなの動きが生き生きしているのを感じるのだ。



 午後になると、私たちは昼飯を食べて、自然の中へ飛び出した!

 大小さまざまな川があり、辺り一面緑で(おお)われた場所もいくらでもある。 普通の道路すら、周りが緑で囲まれている場所もあるぐらいだ。

 こんな場所に来ると、空気が町とは明らかに違って感じられる。

 私はたっぷりと()んだ空気を吸って、(すず)しい木陰(こかげ)堪能(たんのう)した。


 4人で緑に囲まれた道に沿って歩いていると、小さな川のように水が流れている場所を見つけた。 気分が浮かれて入っていき、みんなでバシャバシャと水をかけ合って遊ぶ。


「それー!」

「ははは、待てー」


 そんなことを言いながら、私たちはキャーキャー言って楽しむ。 銀杏がテンションが上がって、葉月に向かって水をかけた!


「それー!」


 と言いながら水をかけるが、葉月はすさまじく冷たい目を銀杏に向けている。 あなた、露骨(ろこつ)ねぇ。

 しかし私が水をかけると、今度はいきなり満面の笑みになった。 はしゃぎながら私を追いかけてくる。


「せんぱ~い! はははっ!」


 そんな感じで、2日間の田舎体験が終了した!

 よーし、帰ってバリバリ小説書こうっ!(黒縁)

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