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第78話 「計算された拳」

静寂を撃ち破るかのように激しくーー

二人の拳と拳がぶつかり合う!!



ドゴォォッ!!



衝撃波が辺り一帯を吹き飛ばすーー



リント 「チッ…!」



社長の拳を弾き、すぐ踏み込む!


右ストレー卜!!



しかし――


スッ……


社長はわずかに体をずらすーー


空振り。



次の瞬間!


ドン!!


拳がリントの腹に突き刺さる。



リント 「ぐはっ!!」



吹き飛びーー

壁に叩きつけられる。



キリカ 「リント!!」



コトハの目が鋭くなる…そして静かに…

「……ダメ」



キリカ

「何が!?」



コトハ

「未来」


「全部」


「読まれてる!」



キリカ

「はぁ?」



コトハ

「社長は…」


「リントの攻撃」


「全部先に潰してる……」



ルディ

「…速い」



社長が静かに言う…


  「拳」

  「重心」

  「呼吸」

  「筋肉」



目がわずかに光る!

「人間の動きは」


「全て計算できる!」



口の血を拭きながらーー

リントが立ち上がる。

「計算ねぇ…」



社長

「お前の攻撃」


「127通り」


「全て解析済みだ!」



瞬間――


社長が踏み込むーー



ドコォ!!



リントの顔面に一撃!


さらに――



ドンッ!!



膝ーー



ドガッ!!



肘ーー


完璧な連撃。

リントが転がるーー



キリカ

「ちょっと待ってよ!」


「一方的じゃない!」



コトハ

「このままだと危ない…」



ルディ

「…スゴ」



キリカ

「アンタ呑気(のんき)すぎ!」



ルディ

「でも…」


リントを見る…

「笑ってる…」



キリカ

「え?」



リントがゆっくり立ち上がる……



肩を回しニヤッと笑う!

「なるほどな」


拳を握る。

「全部読んでんのか」



社長

「その通りだ」



リント

「じゃあこれならどうだ?」


地面を蹴る!



ドン!!



突っ込むーー

社長の拳が先に動く。



ドゴォ!!



(あご)に直撃。

リントが再び吹き飛ぶ。



社長

「無駄だ」


「感情で動く拳は」


「最も予測しやすい」



キリカ

「嘘でしょ…!」



その瞬間――


社長の拳ーー

リントの顔面へ。



ドン!!



当たる未来ーー


しかしーー



コトハの目が光る!


「……クロノ・リライト」


世界が…

わずかに(ゆが)む。


未来が

書き換わるーー



社長の拳!?

軌道(きどう)がズレるーー


リントの拳!!



ドン!!



社長の(ほほ)をかすめるーー



社長の目が細くなる。

「……未来改変」



コトハ

「三秒だけの奇跡…」



社長

「興味深い能力だ…」



その時…

社長がリントを見て動きを止める!



辺りを見渡し静かに(つぶや)く…

「リント君…か?」



キリカ 「!?」



コトハ 「……今」



リントが笑う。

「覚えてんじゃねぇかよ」



ピキッッーー


その瞬間ーー

 社長の目がーー

    再び揺れる。



  「ーー戦闘…続行」



再び冷めた目に戻り…

拳が振り下ろされるーー



ガシッ!!



リントが受け止め

床が砕けるーー



リントが笑う。

「社長ぉ」


「計算ってのはな」


「想定通りいった時だけ強ぇんだ」



ヴァルスの紋章がーー

       微かに光る!


「想定外ってのは…」


目が光る。

「止められねぇぞ!」



キリカ

「……来る」



コトハ

「リント…」



ルディ

「…面白い」



社長

「戦闘データ…更新…」



リントが一歩踏み出すーー

「次の攻撃」


「予測できるなら…」


「やってみろよ!」



二人が同時に踏み込む!!



ドンッ!!



互いの間合いで拳が激突!!!


研究室が大きく揺れる。



最終章の戦いはーー

  さらに激化しーー

    張り詰める空気の中ーー



      ーー加速する!!!

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


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