第48話 「帰る場所」
夕暮れーー
アディクトの街はすっかり静かになっていた。
砕けた塔の残骸。
静寂がほどけた。
リントが背伸びする。
「終わったなー」
キリカが周りを見る。
「本当に守護者全部倒したのね」
コトハが少し嬉しそうに笑う。
「うん」
「未来でもここまでは見えなかった」
ルディは少し離れた場所に立っていた…
空を見ている。
リントが振り向く。
「ルディ!」
ルディは視線を向ける。
「……何だ」
リントが笑う。
「お前さ?次どうすんだ!?」
沈黙…
キリカが腕を組む。
「そうね」
「守護者全部終わったし」
コトハが優しく言う。
「あなたは自由だよ」
ルディが少し考える…
「……別に」
「最初から自由…」
リントが肩をすくめる。
「じゃあ解散か?」
その瞬間!
ルディの足が止まる。
少し沈黙…
キリカが気づく。
「……何?」
ルディが視線を逸らす。
「……別に」
コトハが小さく笑う。
「もしかして」
「一緒に来たい?」
ルディがすぐ否定する。
「違う!」
「ただ…」
言葉が止まるーー
リントがニヤニヤする。
「ただ…何だよ?」
ルディがぼそっと言う。
「……面倒」
キリカが笑う。
「はぁ?私たちといるのが?」
ルディが首を横に振る。
「違う…」
少し沈黙…
そして小さく言うーー
「……一人の方が」
「面倒…」
リントが爆笑する。
「コイツ意味分かんねぇ!」
コトハも笑う。
「でも…」
「ちょっと分かる」
キリカがルディを見る。
「つまり…」
「一緒にいる方が楽ってこと?」
ルディが小さく頷く。
「……多分」
リントが肩を叩く!
「じゃ決まりだな!」
ルディが聞く。
「何が…」
リントが言う。
「パーティーに決まってんだろ」
キリカが笑う。
「四人ね」
コトハも嬉しそう。
「うん」
ルディがぼそっと。
「……別に仲間じゃない」
リントが笑う。
「はいはい」
その時ーー
空を切り取るように
その男は立っていたーー
黒いコート。
鋭い目。
ゼノン。
静かに四人を見ている。
ゼノンが小さく呟く。
「ルディ…」
「放逐のアビス」
「それでも人を選ぶか…」
ゼノンの目が細くなる。
「人は」
「変わる」
少し沈黙…
「私のように!」
その言葉をーー
コトハが聞いた。
振り向く。
「ゼノン?」
しかしもういない。
コトハが小さく呟く。
「元リベラ…」
リントが聞く。
「何だ?」
コトハが少し考える。
「ゼノン」
「昔は人を救う側だった…」
キリカが眉を上げる。
「リベラだっけ?」
コトハが頷く。
「うん」
「マリスからの帰還者」
リント
「機関車?」
キリカが睨む!
「あんたぶっ飛ばすよ!」
コトハが少し真剣な顔。
「一度」
「絶望を見た人」
「それでも人を信じて戻った存在…」
ルディがぼそっと。
「……面倒な人生」
キリカが笑う。
「アンタも大概でしょ」
その時。
遠くの空ーー
巨大な黒い影ーー
世界の中心ーー
【キングピラー】
リントがそれを見つめる…
「どんなもんかねぇ…」
ゼノンの声が
どこからか聞こえるーー
「リベリオン」
「お前は…」
「どこへ辿り着く」
夕日が沈むーー
四人の影が伸びるーー
その先にあるのはーー
まだ見ぬ“終わり”。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
もし宜しければブックマークお願いいたします。




