表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/100

第44話 「恐怖の正体」

夜の街。



ネオンが点滅する。



だがその光の下で――

群衆が走っていた。

「いたぞ!」



「覚醒者だ!」


「捕まえろ!」



街中が

リントたちを探している。



キリカが屋上を走りながら叫ぶ。

「完全に街全体が敵じゃない!」



リントが軽く笑う。

「人気者はつらいな」



キリカ

「笑ってる場合!?」



コトハが端末を見ながら言う。

「配信は」


「まだ続いてる…」



巨大スクリーン。


  そこにはーー


    サイモンの顔ーー



『皆さん落ち着いてください』


『覚醒者は危険です』


『街を守るため』


『彼らを排除しましょう』



群衆が叫ぶ。

「サイモン!」


「街は俺たちが守る!」



ルディが後ろを振り返る。

追ってくる人の波。

「……すごい数」



キリカが剣を握る。

「でも一般人よ!」



リントが言う。

「だから戦えない」



コトハが小さく言う。

「サイモンを止めないと」



ルディが(つぶや)く。

「……配信」



リントがニヤッと笑う。

「そう」


「配信で止める!」



キリカが(あき)れる。

「どうやって?」



リントがコトハを見る。

「未来視」



コトハが理解する。

「了解!配信ルート」


「探すね」



数秒ーー


目を閉じる。

未来が流れる。


そしてーー



コトハが目を開く。

「見えた!」


「塔の近く」


「配信スタジオ」



キリカが眉を上げる。

「黒い塔の近く?」



リントが笑う。

「なるほど」



ルディが(つぶや)く。

「……ピラーの近く」



コトハが(うなず)く。

「フォビア・ピラー」


「そこから…恐怖が拡散してる」



リントが言う。

「つまり…」


「サイモンは」


「塔の真横で配信してる」



キリカがため息。

「最悪ね…」



その時。


下の通りでーー

群衆が屋上を指差す。

「いたぞ!」


「覚醒者!」



キリカ。

「見つかった!」



リントがルディを見る。

「頼めるか?」



ルディが小さくため息。

「……面倒!」


……………。


「…仕方ない」


面倒そうに前に出る。



屋上の端ーー

   下には数百人。



ルディが静かに言う。

「…通行止め」



右手を振るーー

空間にーー

黒い亀裂。



「ヴォイド・ブレイク」



空間が裂けるーー


ビルとビルの間に

巨大な空間の裂け目。



群衆が止まる。

「な、なんだ!?」


「道が…消えた!?」



ルディが言う。

「……越えられない」



キリカが目を丸くする。

「本当に街を守る役やってる…」



ルディがぼそっと…

「……別に」



コトハを見るーー

  一瞬視線が()れる。



キリカがニヤニヤ。

「ふーん?」



ルディが無視。



リントが笑う。

「よし行くぞ!」



四人は

塔へ向かう。



そして――


街外れ。

黒い霧の中。


巨大な塔ーー



【フォビア・ピラー】



その前にーー

ガラス張りのスタジオ。


 中にいる男。


    サイモン。



配信中ーー

『皆さん』


『安心してください』


『恐怖は私が管理します』


『皆さんのために…』



その背後。


黒い塔が…

ゆっくり脈打つ。



恐怖が

街へ流れている。



その時!


スタジオの扉が開くーー



リント。

キリカ。

コトハ。

ルディ。



サイモンが振り向く。



一瞬の沈黙…



そして…



笑うーー

「やっと会えましたね」



リントが言う。

「配信者さん」


「話そうぜ」



サイモンが首を(かし)げる。

「何を?」



リントが言う。

「恐怖の正体」


「それはお前じゃねぇ!!」



その瞬間!!



フォビア・ピラーが

強く脈打つーー



サイモンの瞳が…

一瞬だけ。


彼ではない…


  “誰かのもの”に変わった。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


もし宜しければブックマークお願いいたします。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ