第40話 「ゼノンの警告」
マモン・ピラーの光が消えた…
金色だった塔は
ただの黒い廃塔へ変わる。
街には静けさが戻っていた。
リントが大きく伸びをする。
「はぁー」
「疲れた」
キリカが呆れる。
「あんた本当に戦闘好きね」
コトハは空を見ていた。
まだどこか不安そうだ……
その時。
ゼノンが歩き出し塔の残骸を見上げる。
「四つ」
リントが言う。
「残り二つだな!」
ゼノンは首を横に振る。
「違う!」
四人が見る。
ゼノンが続ける。
「塔は六つじゃない」
キリカが眉をひそめる。
「は?」
コトハが小さく呟く。
「……七つ?」
ゼノンは答えない。
代わりに地面を見る。
「感情は六つじゃない」
リントが腕を組む。
「まだあるって事か?」
ゼノンが言う。
「最後の一つは」
「塔じゃない」
静寂…
キリカが言う。
「意味わからないんだけど?」
ルディがぼそっと言う。
「……知ってるのか」
ゼノンは少しだけ笑う。
「少しな」
リントが聞く。
「で?」
「最後は何だ」
ゼノンはリントを見る。
真っ直ぐーー
そして言う。
「お前だ」
キリカが吹き出す。
「は?」
「ちょっと待って」
「なんでリントなのよ!」
リントが笑う。
「俺が塔ってか?」
ゼノンは首を横に振る。
「違う」
「核だ!」
コトハの未来視が走る。
一瞬だけ…
恐ろしい光景が見える。
世界が割れている。
リントだけが、立っているーー
リントの背中に巨大な光。
コトハが震える。
「……リント」
リントが振り向く。
「どうした」
コトハは言わないーー
ゼノンが続ける。
「六つの感情が揃う時」
「最後の扉が開く」
キリカが言う。
「それで?」
ゼノンが答える。
「世界が変わる…」
「そして…戻らなくなる」
リントがニヤッとする。
「面白そうじゃん」
一瞬だけーー目が細くなる。
キリカが頭を抱える。
「このバカ…」
その時だった。
コトハが突然震える。
未来視が暴走する。
「……来る」
リントが聞く。
「何が」
コトハが空を指すーー
遠くの山。
黒い霧。
そこから…
無数の人影が出てくる。
全員、何かに怯えながらーー
恐怖に染まった人間たち。
リントが言う。
「何だあれ」
ゼノンが静かに答える。
「フォビア・ピラー」
キリカが眉をひそめる。
「恐怖の塔?」
ゼノンは続ける。
「違う」
「もう始まっている」
リントが聞く。
「何が」
ゼノンが言う。
「恐怖は」
「人を狂わせる」
その瞬間!
遠くの街から
大きな悲鳴が上がった。
【フォビア・ピラー】
恐怖の厄災が
ついに動き出したーー
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