第39話 「欲望を断つ者」
空が…裂けたまま揺れている。
黄金の光ーー
崩れた街ーー
その中心に――
巨大な欲望の核。
マモン守護者の本体が脈打つーー-
ドクンーー
ドクンーー
空からゆっくり男が降り立った。
黒いコート。
鋭い目。
【ゼノン】
リントが笑う。
「観測はもういいのか?」
ゼノンは軽く肩をすくめる。
「最中だ…」
キリカが呆れる。
「この状況で余裕ね」
コトハが静かに言う。
「……でも」
「未来が戻った」
リントが振り向く。
「勝てるってことか?」
コトハが頷く。
「うん」
守護者が反応する。
「新規対象」
「確認…」
巨大な腕が…
ゼノンへ振り下ろされる!!
ドォォォォォォン!!
ゼノンは動かない。
腕が直前で――
止まる。
空間が歪むーー
次の瞬間!
ズバン!!!
腕が落ちた!?
切ったのは…
ルディ。
刀を戻す。
「……邪魔」
キリカが苦笑する。
「息ぴったりじゃない」
ゼノンは少しルディを見る。
「まだ生きてたか」
ルディは答える。
「……一応」
守護者が怒りのような振動を出すーー-
無数の腕が生える。
空が黄金で埋まる。
リントが拳を鳴らす。
「派手だな」
ゼノンが言う。
「リント」
「長引かせるな…」
「核を壊せ」
リントが笑う。
「了解!」
キリカが剣を構える。
「じゃあ道作るわよ」
守護者の腕が一斉に降る。
ゴォォォ!!
キリカが斬る!
ルディが空間を裂く!
ゼノンが拳を振るう!
三人が道を作る。
リントが走るーー
守護者の核が光る。
「欲望」ーー
「審判」 ーー
「無限∞収奪」ーー
巨大な黄金の矛が生まれる。
コトハが叫ぶ。
「リント!」
その瞬間…
ルディが手を振る。
パキッ…
空間に黒い亀裂ーー
「……ヴォイド・ブレイク」
黄金の矛がーー
空間ごと消える。
キリカが叫ぶ。
「今よ!」
リントが跳ぶ!!
核の前。
巨大な…【欲望の心臓】
それが言う。
「人間」
「欲望」
「永遠」
リントが笑う。
「そうかもな」
拳を握る。
「でもさ」
「欲だけじゃねぇだろ」
キリカの声。
「バカ!」
コトハの声。
「信じて」
ルディの声。
「……早くしろ」
「…街が…消える」
ゼノンの声。
「終わらせろ…」
リントが拳を振りかぶるーー-
「欲望があるから」
「人は進むんだ」
「でもな…」
拳が光る。
「欲に支配されたら——」
「それはもう」
「人間じゃねぇェェェ!!」
ドォォォォォォォン!!
渾身の一撃が核を貫く。
沈黙ーー
次の瞬間!!
バキィィィィィン!!
核が砕ける。
黄金の光が崩壊する。
守護者の声が消える…
「欲望…」
「停止……」
巨大な体が崩れーー
塔の光が消えていく。
マモン・ピラー。
封印解除!
静寂が戻るーー
リントが地面に着地する。
「終わったか」
リントの拳から静かに血が滴るーー
キリカが肩を回す。
「疲れた」
コトハが小さく笑う。
「街は助かった」
ルディは空を見る。
「……面倒だった」
ゼノンが塔を見る…
そして静かに言う。
「残り二つ」
リントが笑う。
「依存と恐怖だな」
キリカがため息。
「まだあるのね」
その時…
コトハの未来視が走る。
そして…
小さく呟く。
「……次」
リントが聞く。
「何だ?」
コトハが目を閉じる…
「もっと…」
「怖い」
ゼノンが不適に笑う…
「前途多難だな」
遠くの空ーー
黒い霧が広がっていた。
それは…
【フォビア・ピラー】
(恐怖の塔)
次なる目的地であった…
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