第27話 「塔の守護者」
黒い塔の頂上ーー
黒い霧が渦を巻く。
その中心から――
巨大な影が現れた。
ゴォォォ……
ゆっくりとその姿を露にする。
全身を覆う黒い装甲。
歪んだ仮面のような顔。
背中から伸びる巨大な翼。
キリカが目を見開く。
「……なにあれ」
コトハの声が震える。
「守護者……」
リントは塔を見上げたまま笑った。
「スゲェなおい」
「デカいにも程があるだろ」
守護者の目が光る。
赤い光。
その瞬間!!
ズドォォォン!!
守護者が地面へ落下し瓦礫か四方に吹き飛ぶ。
巨大な衝撃ーー
キリカ
「うわっ!」
コトハ
「きゃっ!」
土煙が上がりその中心から…
守護者がゆっくり立ち上がった。
三人の何倍以上もの大きさ。
リントが口笛を吹く。
「近くで見ると」
「かなりデカいな」
守護者の声が響く。
低くーー重い声。
「侵入者…発見!」
「我はーー虚無のアビス」
「この塔を守護せし者」
キリカ
「……しゃべった」
守護者の目が三人を捉える。
「排除ーー」
次の瞬間!!
守護者が腕を軽く振った。
ドォン!!
地面が砕け散る!!
リントが飛ぶ。
キリカが横に跳ぶ。
コトハが後ろへ下がる。
巨大な拳が地面に突き刺さる。
リントが笑う。
「体の割に速いんだな」
守護者が再び拳を振り下ろした瞬間
リントがそれを両腕で受ける。
ドン!!
衝撃。
リントの体が吹き飛びーー
瓦礫に叩きつけられる。
キリカ
「リント!」
腕を振りながらリントが立ち上がる。
「いってぇ」
笑うがその目は鋭さを増す。
「でもこの感じ…」
「嫌いじゃない」
キリカが剣を構える。
「バカ!」
「遊んでる場合!?」
コトハが叫ぶ。
「来る!」
守護者が翼を広げた。
黒いエネルギーが集まる。
夜空が震える。
キリカ
「まずい!」
コトハの未来視が走る。
次の瞬間!!
巨大な衝撃波ーー
コトハが叫ぶ。
「伏せて!!」
ドォォォォン!!
黒い衝撃波が地面を抉りーー
リントを中心に地面が吹き飛ぶ。
爆煙ーー
そして静寂。
その中から――
「……マジか…あっぶねぇ」
リントの声。
少し傷だらけになりながらも…
煙の中から笑いながら出てくる。
キリカ
「ちょ……あんた」
コトハ
「生きてる…」
リントが肩を回しながら守護者を見る。
「強いな」
「でもちょっと…」
拳を握る手の甲の紋章が微かに光るーー
「楽しくなってきた!」
その時だった--
守護者の目が強く光る。
まるで――
何かを感知したように。
守護者が低く呟く。
「……覚醒因子」
三人が止まる。
守護者の目がリントを見つめる。
「確認」
リント
「?」
守護者が腕を上げる--
辺りの空気が震える--
巨大な黒い槍が空中に出現した。
キリカが叫ぶ。
「ちょっと待って!」
「それヤバくない!?」
コトハの未来視が走るーー
そして…顔が青ざめリントを見る。
「……死ぬ」
「リント!」
守護者の声が響く。
「排除」
巨大な槍が
リントへ落ちる。
キリカ
「リントォ!!」
――その瞬間。
リントの紋章がーー
眩しく光った!
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