5話 王都ルナリア
俺は近くの厩舎へと向かった。
すると御者らしい人がいたので声をかけた。
「すいません。こちらは王都行きの馬車でしょうか?」
「ええ。そうですが」
と軽い返事が返された。
「よかったら乗せてはくれませんか」
「本当ですか!ありがとうございます。」
なんかとても元気になったな。さっきまでは表情がとても暗かったのに。
「ささ。お乗りください」
とグイグイと背中を押された。
そうして御者さんは荷物をすぐに積み馬車を走りださせた
あれから2時間後だろうか。
御者さんが口を開いた。
「どうして王都へ」
という言葉だった。前までは人の話を聞くというのは苦手だったが前回のときの
おじいさんのおかげで世間話も楽しみの一環となってしまった。
「王都へですか...」
何も考えてなかったな。まあ、あれでいいだろ
「私のレベルが低かったのでさっきまでいた街でコボルト狩りをしていたのですが。なぜかとても個体数がとてもすくなくなってしまって。」
「ああ。あれですかどこかの冒険者に聞いたのですが1日にして街周辺のコボルトがその日に冒険者になったEオーバの方に一掃されたとか。そんな話冗談だと思ったのですけどね。まさか本当だったなんて驚きですよね」
なんか思い当たるんだよな〜
(完全にカエデですね)
(やっぱりそうか)
「私達冒険者からしたらとても困りますね」
「噂だと髪色が白髪だったとか女性だったとか」
といいながらこちらを向いてきた。
この御者さんもしかして気づいてるか。
「ハハ。なんの御冗談ですか私にそんな力なんてありませんよ」
「私は長年冒険者を見てきましたからわかりますけど。貴方意外と手練れですよね」
「なんのことか」
とりあえずそっぽを向いた。
そうして数日の旅が始まり王都の国境に入った。
「いい忘れてましたけど最近の王都は野盗と魔物の活動が活発だと聞いています気おつけてください」
「そんなに暴れまわっているのですか」
「ええ私達の商会の馬車も魔物に何回か被害を受けていますよ。赤字ですよハハ」
この世界の商売はとても難しそうだ。そうして会話をしながらのんびりしてたら
遠くの方からド。ドド。ドン。ドン。とバカでかい音が聞こえてきた。
そして
「何だこの魔物!!」
「こいつはCランクのグランドファングです!!」
CだとコボルトキングでさえD+だったんだぞ。
それに前回は隙をついたから勝てたのに真正面からだし
おまけに今回は御者さんもいるどうするどうする。
(落ちつきなさいよカエデ)
(セラフィー!なんか弱点とかない?)
(あいつは四足歩行だから突進と後ろ蹴りを気をつけることと土属性魔法に気をつけて)
どういう魔法化は分からないがわかった。
そうして格上との戦いが始まった。
先制攻撃サモンAK47
ダダダダダダダダダツ!!と音が鳴り響くがキンキンキンツ!!とも音がする
全て防がれてるな。
と思っていると相手はものすごい勢いで突進してきた
うお!あっぶな。とっさに横にロールした。
弾が通らないぞ。
あいつ相当な防御力だな。
すると相手が地面を思いっきり踏んでいる
(下からくるわよ!!)
下!!!すると針のようなものが下から飛び足してくる
少し遅れてジャンプで躱そうとしたが間に合わず。
体を逸らした。
が頬に傷が入った。
ツ!!!痛い!数日ぶりの傷だ。前回を思い出すが全然怖くない。
むしろ死闘が楽しいと感じてきてしまった。
(カエデ。笑ってるわよ...)
(笑ってる?)
口に手を当てる。本当だ少し口角があがってニヤけている
(本当だ。人間離れしているのが面白いのかもな)
そうして俺は
サモン レミントン870(ショットガン)を構えた。
射撃!!
やはり体には効かないか
(どうするき?)
(土魔法っておそらくだが地面に干渉しないと使えないだろ)
(今戦っている敵はそうだわ)
(まさか!!)
(そう。地面になるべく触れずに空中で銃を撃つそれだけだろ)
相手が再度突進してくる。
そこに合わせジャンプし空中で宙返りをする
その間に
再召喚する。ガシャ!!ガシャツ! 一番脆い目に撃つ!!!
ズドン!!!と甲高い音が響いた。
そして相手の片目からは血飛沫があがっている。
よっしゃ効いた!!そうして相手が怯んでる隙に突っ込む。
武器をブレードに切り替える。
そして体を前かがみにして武器を横に構え
全力で走りながら相手の肉を抉り切る。
が、相手が土魔法を展開し壁を構築した。
(あれはストーンウォール!並の攻撃じゃ切れないわよ!)
(わかった)
左手にブレードを構え。右手に魔力を込めた拳を構えた。
そうして壁に向かってジャンプし拳を突き出した。
そして「空拳!!」
壁が崩れ空気圧で壁が粉々に吹き飛んだ。
でもこのままじゃ多分切れないだから
遠心力をつける。
体を一回転させ速度をつける。
そのまま相手を切る!!!
「ブゴオオオオオ!!」
と咆哮が鳴り響いた。フウと一息つく。
「御者さん大丈夫ですか?」
「ええなんとか。それにしてもやはりお強かったですね」
「大したことはありませんよ、新参の身です。」
謙遜は大事だよな。
「やはり。貴方がクロッシングのコボルトキングを討伐したシルバーグレイですか?」
「やったのは私ですけど。そのシルバーグレイってなに?」
唐突に疑問が湧いた。
「冒険者や冒険者連盟が強い冒険者に与える異名や称号みたいなものですよ」
「なるほど」
かっこいいしクールな響だ。
「貴方は噂だと中立的な人とか魔族側の人間だとか言われていたので聞くのをふせていました」
あのギルドの奴ら〜。こっちは正義の執行者だぞ。と言ってやりたい。
すると遠くからパカパカパカと音が近づいてくる。
新手の魔物かと思ってそちらに視線を向ける。
すると騎士だった。
「ルナリア王国1番隊だ!!」
と戦闘の女性がいった。
遠めだし鑑定してみようかな。
イリス・アステリア
神器 アークトゥルス...
(やばいわよ)
突然セラフィーが反応した。それに焦っているようだ。
(何がヤバいんだ)
息を呑んだ。
(イリスは...)
もったいぶらずに言ってくれ
(イリスとはどういう関係だ?)
(もと幼馴染のもと教え子の同僚よ)
(なーんだそんなことか。いやいや今の身体で合ったらとてもまずくないか)
(まずいのよ)
(なんでそういう大事な話を後にするんだよ毎回毎回)
(まず。なんで北部の魔王領の前線にいるはずのイリスがいるのよ)
(しらね〜よどうにかしろって)
(いやよ)
そうしてセラフィーは精神世界に引きこもった。
おい!チツ!クソいやクズだ。
もう!すぐそこまで来てる!!どうするやりくぐるか。
いや間に合わないな。
「各団員は状況把握と付近の怪我人の治療を!!」
「はい」
と団員たちは返事をした。
そうして彼女と目があった。
「え。セラ...なの」
そうして抱きつかれた。
「何ヶ月も帰って来ないんだから心配したんだよ」
何ヶ月も?
「何ヶ月経ったんでしょうか」
そういうと顔をしかめた。
「なんで丁寧語なの」
といい彼女は後方へさがった
感づかれたか。
「なんのこと。ちょっとからかっただけだよ」
「ほんとに?」
「ほんと」
疑われてるな。
「変なこと聞いちゃうけど。セラ、私との関係は?」
「幼馴染よ」
「じゃあセラの立場は?」
「一般兵よ」
そうして風切り音がし頬をかすった。
眼前には槍の刃が向けられている。
「セラは一般兵じゃない!!私たちの団長でしょ!!!」
「ちょちょまって」
そうして静止した
団長?領主の娘?そんなこと聞いてないぞ
「わかった王都についたら説明する。もしかしたら嫌な思いをさせるかもしれないけどいい」
「わかった…」
そうして数時間の現場処理が終わった
現場処理中に兵の人に
「団長!お久しぶりです」
「団長!生きてたんすか」
「また飲みにいきましょう!」
など色々なことを言われた。俺ではないんだけどな。
まあ、それから色々あり
そうして。俺は今。手錠を繋がれている。
「これ結構きついんだけど」
繋がれてから何時間たっただろうか。
「一応ねなりすましって可能性もあるしね」
未知の存在は誰だって危険視するわな。
「まっそれもそうね」
「それにしてもここまで高度の擬態魔法やスキルなんてどの文献にも載ってないよね。しかもカウスまで持ってるなんて。」
これは答えてもいいか。
(いやよ)
とセラフィーがやっと返事した。
(それにしてもやっぱり捕まったのね)
(ああ。おかげさまでな)
(悪かったわね。私にだって事情があるのよ。)
そうしてまたどこかにいった。ハアー思春期ってやつか。
(違うわよ!)
「ああああ!!!」
とイリスが甲高い声をあげた。うるさいな。
「もしかしてだけど記憶がないんじゃないの!」
あれ。なにか勘違いしてるなこいつ。でもこれはチャンスだ。
「そのとおりよ」
「でも質問したときに幼馴染って」
「それは話し方が親しい感じだったのでとっさに幼馴染と。もしかして当たってましたか?」
「じゃあ思い出も全部わすれてるの?」
「うん。ごめんね」
「いいや。謝ることはないよ。」
「じゃあ。今手枷を外すね」
やっと釈放か
数時間の取り調べを終えた。
「取り合えす国王陛下に謁見してもらうね。ついてきて」
「えっとお名前を聞いても」
「あっ。忘れてたごめんね私の名前はイリス・アステリア前のセラは普通にイリスって呼んでいたから
イリスって呼んでね」
でもう今玉座の間の目の前まで来ている。
まさか捕まっていたのが王宮だったなんて
それに謁見。
え。俺礼儀とか全くわからないんだが...不敬罪はごめんだ。
今すぐにも逃げ出したい。
逃げるか。そうして俺は足に力を入れ逃げようと思ったが隣を歩いていた
イリスに腕を掴まれた。
「逃さないよ」
ヒエ。こいつメンヘラだ。
(そのとおりよ。イリスはメンヘラ気質なの魔導書をゲットするたびに何に使うの?ねえ?ねえってば?って感じで使用目的が分かるまで追いかけて来るのよ)
(なにそれ怖!!)
「逃げたりしないわよ」
「今。右足が若干後ろに下がって力んだ気がした違う?」
こいつ!!!キモいぞ!!!
といいながらもうすでに扉の前だった。
「何の誤用でしょうかイリス様!」
「後ろのセラを陛下に会わせたい」
「セラ...団長でしたか!少々お待ちください」
数分後。
「許可が降りました。」
「ご苦労!!」
そうして
「騎士団長セラフィーと副騎士団長イリスの来訪です!!!」
「通せ!!」
と野太く気高い声が響いた。
「よく来た。いや久しいなセラよ。」
隣のイリスはひざまずいている。
その時イリスを見て俺もひざまずく。
「お久しぶりです。陛下」
すると陛下は首を傾げた。
「セラなんだか口調と雰囲気が少し変わったか?あと二人とも我に頭なんていつも下げないではないか」
そういうことから変化に気づくのか。結構な強者だな
「そのことで説明したいことが」
イリスがかしこまる。
「まて。お前が大体我にひざまずく時は大抵悩みか緊急の報告なんだろう?あと謁見じゃないからそうかしこまるな」
「はい!!」
「では要件を言ってくれ」
「実はカクカクしかじかで」
「なにーーーーー!!!記憶を無くしただと!!!」
今後俺が動きやすい様にイリスと同じで記憶をなくしたってことで通そうと思う。
まあそう仕向けたことで陛下が腰を抜かした。
「我が国、最強の騎士だぞ。記憶を無くしたって冗談だよな?」
と問われたが俺等は無言のままだった。
「冗談のようではなさそうだな。つまり我が名も忘れていると」
「はい」
申し穿けなさそうに言う。
「今のセラをハイビス達が見たらなんというか」
ハイビス?まあいいか
「話が逸れたな我が名はカルロス・フォン・ルナリアこのルナリア王国の国王だ」
「申し遅れました。セラフィー・デザーグルです。クロッシングでは銀灰と言われています」
※銀灰=シルバーグレイ(異名)
「新米冒険者の少女が街のコボルトを一掃したと報告が入っていた。
それなら納得だ」
「あんただったんだ」
もう王都まで噂がとどいているようだ。
そうして本題へと入った。




