17・亡命、それから、さんしろう
今は4級開拓村になってるカールさんの開拓村に逃げて2週間、亡命申請中は仕事が出来ないので子供と遊んでました。
天翔は所謂飛行。それを高速で長時間行うものです。今度教えてもらえるみたい。
作業ができないから子供遊ぶお仕事が終わった暇な時間はタケちゃんと一緒にトレーニング積んでました。
「100、101、102…」
「リンカちゃんも強くなったねえ」とはカールさんの言葉
「サバイバルしましたからねー。103…104…110!」なにを110したのかは不明。
「お疲れー今なら牛も押せるんじゃない?」
「そういうタケちゃんなら私いくらでも押せる」
「ほう神狐を押すか。」
「押させてくれないの?」うるうる
「よし、何度でも押したまえ!」
この2週間でタケちゃんとの仲はだいぶ深まりました。吊り橋効果かな。私はベッタリです。2人の時間はブラッシングとマッサージしてる。
ー夜はー
ー卑猥なー
ーマッサージー
ー腐れ頭すぎるやだーー
ぐ、事実なので反論出来ない。タケちゃんにストーカーがつく理由は分かります、どんどん深みにハマってゆくので。タケちゃんは大きい方の恒星。
そんな生活を送っていたら国のえらい人が来て、亡命を認めてくれるとのこと。緊急避難亡命となるそうです。それと、可能ならこの国でもツールを作ってほしいそうです。この国は立憲君主なのですが、国王自ら説得する勢いで作ってほしいそうです。さすがフロンティアスピリット溢れる国ムーレライです。
ムーレライは他の国が使わない島をガンガン買い取って、駆逐しては首都島にガンガンくっつけている国です。常にどこか開拓している。だから頑丈でいくつも機能があるマルチツールがほしいそうです。
広大な土地が売りで、農業酪農林業が盛ん。今は工業と科学も力を入れているそう。キャンプも盛んですね。アメージンググレイスの国だ。
残念ながら州制度ではありません。
「わかりました、駆逐にツール開発に頑張ります。まだ出せてない、焚き火台やアルコールや焚き火を効率よく燃焼させるシステムも作りたいですからね。まずはこの島のモンスターを駆逐したいところですね。だめですか?」
というわけでこの島に駆逐隊が派遣されることになりました。最後の恩返しや。
この国は民がモンスター駆逐までやらずに、駆逐隊という軍隊の1群が領域拡大の支援やモンスターの駆逐をして回っています。集中運用して効率よく開拓しているようです。効率の国やな。1度では駆逐しきれなくても、必ず駆逐してくれる安心感は良いですね。一気に土地が広がるから耕作面積も広げられる。
さて、正式に亡命したしお手伝い…と思ったんですが自重しました。ここには魔法使いさんが派遣されてますので。手が足りないところをちょくちょくやる程度。
あー後で首都島に部屋借りなくちゃな。タケちゃんとの新居かあ。
ちなみにタケちゃんは狐姿ですが自由に遊んでいます。女の子と遊んでいるのを見ると嫉妬の炎が。ストーカーになりそう。うう、怖い怖い…
えらい人が帰って少ししたら駆逐隊がやってきました。カウボーイ魔法使いと馬なし竜騎兵ですね。竜騎兵は乱戦仕様で、軽い防具を背中含めて全面に装備しています。ヘルメットは頭部と顎だけ。装備は長柄武器。予備の剣もバックラーもありますね。全員こういうのだから統一感があってやたらかっこいい。
魔法使いも魔法を撃つ武器はそれぞれ違いますが、護衛武器は短めの剣にバックラー。防具は竜騎兵と同じかな。
愚連隊のリーダーの演説が始まるようです。
「どうも、駆逐隊のリーダー、リックだ。今回はこの島の駆逐をさせて頂くために来た。が。我々ははっきり言うとツールのために来た。我々はツールのヘビーユーザーだ。必ず駆逐して、必ずリンカさんを連れ去り新しいツールを開発してもらう。今回は駆逐しきるまでこの島から出ない。よろしく頼む。」
「「りーんか!りーんか!りーんか!」」
おおう、思わず顔真っ赤。そんなに必要とされているとは思いませんでした。
駆逐隊は部屋に泊まらす野営が基本だそうです。食事はパンやオートミールと缶詰が基本。これで駆逐して回ってるんだからタフだなあ。複数の駆逐隊が設立されてますので、休暇もあるそうです。食料は後方からどんどん送られてくるそうですね。瓶の酒のコルクを叩いて開けていたので、今度はコルク抜きをつけておこう。武器防具が揃っているなら別アイテムでお手入れセットも作ろう。
せっかくなので野営全般を拝見。軍だけあって効率的ですね。そこかしこから
「リンカちゃん小せえ」
「小人だリンカちゃん」
という声が聞こえてきますが無視。ぐぬぐぬgぬぐぬ、無視!
ロープが絡まったので切っている所を目撃。少し苦戦してますが波刃なら切れるんだよなあ。追加しよう。楔?をハンマーで打ち付けているのでハンマーを何かに合わせるといいかな。重い方が良いから…斧か、これは存在してる。私が作るマルチツールはそこまで頑丈じゃないのでマルチツールで打ち付けるわけにもいかず。マナ展開すれば良いのは良いけどさあ…うーんハンマーは後で考えます。
みんな肉を石積み揚げた焚き火で焼いてるので、携帯が出来る炭使用を前提としたグリル台を発売しましょう。下に炭置いて立って焼こうか。焚き火台の大きなバージョンも欲しいですね。休息地で使う感じの焚き火台。軍隊で使ってもらえば宣伝にもなる。移動式魔道コンロにすれば燃料だけで薪いらないんだけど、私じゃ魔道具は製造が出来ないからなあ。職人が一つ一つ作るから大量生産も難しい。
アルコールバーナーはもっと小さくして発売しましょう。コーヒー飲む、湯煎して缶詰温めるなど幅広い活躍が出来そう。燃料はメタノールでしょうね。アルコールが固まってくれればもっと簡便で効率よいホットシステムが作れそうなんですが。
規律ある集団行動は割と見てないので新鮮さを感じながらメモ取りまくってました。
そうして駆逐が始まりました。今回は1週間かけて駆逐するようです。モンスター領域に侵入して戦闘、退却。これを繰り返して減らしていきます。最後は掃討しますが。
軍がやるので戦闘は見れず。住民と一緒に支援に回ることにしました。血みどろになって帰ってくるのでお湯とかシャワーとか飲み水とかを作って提供するわけです。パンとかも支給じゃなくて焼いたパンを提供したり。雑穀はないけどエンドウ豆があるからスープにしたり。私は水とスープ関係ですね、生み出すの得意なんで。タケちゃんは駆逐隊の中を練り歩いて撫でてもらってました。あにまるなんとか。
何回か戦闘したら襲来が消えてきたそうで、これから掃討に移るそうです。広めの島なんで戻る苦労を減らすために陣地取りもしていきます。私の魔法が期待されて陣地とりチームに参加しました。
作戦開始。突入部隊が奥地まで侵入します、そして私たちが大きく陣地取りをしていきます。駆逐隊が使う柵は金属製で蝶番によって形を変えられるという物。地面に刺す部分も鋭利になってますね。これで迅速に確保して、その後住民の柵に切り替えるそうです。今回は殲滅しますのでそれはしませんけれども。
えっさ、ほいさ。私は走って端からどんどん地面を緩くして刺しやすくしていきます。橋頭堡みたく先ににょいーんと出てる感じですね。__Ω__こんな感じ。ここに帰ってくるわけです。駆逐すれば柵はいらなくなりますからね。
特に問題なく柵は設置完了。そのまま第2掃討部隊となって潰して回るそうです。参加してみゆ。
大きいタケちゃんを引き連れて掃討部隊の後ろを歩いて行きます。モンスターはモンスターとしての習性でPDAを持った物が領域に来たら襲ってくるので、あのナマズみたいな事が無い限り掃討することもないんですけれどね。資源調査や測量を兼ねていたりするそう。
~余裕だねえ~
そうだねえ。数日練り歩いたら落下防止魔法を島にかけてお終いかな。
~ここで助けてもらわなかったらどうなっていたか~
あれやっぱり死ぬ寸前だったの?
~死ぬことはないけど、封印されていたかもしれないねえ。~
あぶなー。間に合ってよかったよかった。この島は思い出がたくさんあるよ
~ふるさとみたいな?~
うーん、まあそうかも。ここがなかったらどうなっていたか。
無駄話をしながら部隊の後ろをついて行きました。1つモンスターの産卵場所が合ったかな。身重のモンスターがいましたが勿論ぶっころころです。これは生存競争。
数日後に駆逐が完了したと宣言され、落下防止魔法を置いて作業は終了。この設置魔法はモンスターが多すぎると発動しないらしいです、謎。逆にこれが置けるということは駆逐出来たことになります。その時にまだ生存しているモンスターも死んじゃう。
「これにて駆逐隊の作業は終了する。それでは開発長の身柄は頂いていくぞHAHAHAHAHA!!!」
「ちょあーーーーー!!!」
そんなわけで私は軍と関連のある加工会社社長に勝手にされて、研究開発を行うことになりました。カールさんやルビーネさんにお礼言ってないんですけどー!ルビーネさんのお腹の子供とかさー!




