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人外転生〜鬼の成り上がり〜  作者: アルゴ・リズム
第一章〜鬼の目覚め〜
13/17

異世界10日目 巨人との遭遇

三回も消えて心が折れそうになりながらも書いた10日目です。

いきなり激痛が走り、目を覚ます。そこには赤黒い物体が自分の体を包んでいた。

咄嗟に体を動かし、振り払う。ビチビチと飛び散りながらもウゴウゴと蠢き、また一つになろうと集まりだす。当然そんなことはさせずに、その一片一片を潰していき、アナウンスが流れたことにより、殺した事を確認する。


ーーーブラッディスライムを殺害しました。規定により相手の経験値を徴収します。ーーー


なんだったんだ?


よく見ると体の一部が溶け、中の筋肉が見えている。

どうやらスライムに取り込まれ溶かされかかっていたみたいだ。すぐにスキルを使い、回復する。ジワジワと逆再生するかのように戻っていき、完全に回復しっきたところで、何をするんだったのか考えて、すぐに思い出す。

…そう、魔王個体候補を見つけることだ。

しかし魔王になる、とは言っても実際に成れるとは限らないし、まずはじめにその個体を殺し、どういうものか確かめるのが先決だ。


思い出したら、また目的のために行動を始める。



移動し始めてから2時間くらいだろうか。この前戦った《イクススライム・クイーンロード》を大きく上回る一つの島のようなスライムがそこに居た。姿は小さな国なら飲み込めるのではないかというような大きさ、色は濁った群青色をして、所々苔が生えており、その雄大さを物語って居る。

試しとばかりに両腕をハンマーに変化させMPを纏い、重撃を発動して全力で攻撃してみる。

少しはダメージ入るかな?と予想していたんだが、攻撃が当たったところが微妙に振動しただけで相手にされるどころか、気付かれてすらいない。


…無理だな、他を探そう。


それからずっと攻撃し続けて居たんだがついにはその強大さに諦める。


少し休憩を挟んだ後、今度は違う方向に進む。


今度は、それほど経たずにそれが起きた。


大気を揺らさんとばかりに振動する咆哮。その方角を見れば、6本の腕が生えた巨人がこちらへ向かって来る。迎え討とうと腰を落とし、構える。

相手が腕を振りかぶり、拳が迫る。それを見て腕を突き出し、拳同士を衝突させる。

吹き飛ばされたのは俺の方だった。…少し違うか、力が拮抗していたところに他の腕で殴り飛ばされたのが正しい。すぐに態勢を立て直し今度はこちらから殴りかかり、それと同時にスキルを発動する。


「《圧壊重撃》の…重撃っ!」


スキルを発動して二つのうちの一つを選び、オーラが腕を覆ったのと同時に相手に当たる。勢いあまり、相手の胴体を貫通し胴体に大きな穴が出来る。

ガッ…ガハッと血を吐きながらも、こちらへ向かって来る。そんな状態で攻撃されても当たるはずも無く、簡単に避ける…筈だった。突如体が動かなくなり、巨人のタックルをもろに受ける。


受け身を取れないまま攻撃を受けたこともあり、少々視界がクラクラする。相手はそんな隙を見逃す筈は無く、さっき開いた穴もすでに治りかけており、6本の腕で怒涛の連撃を繰り出す。

何かのスキルを発動しているのか、ダメージの軽減も起こらずガリガリと体力を削っていき何の反応もできないまま攻撃を受け続け、死んだ。


すぐ生き返るも、腕が6本の巨人は少しの反応を示さず、警戒をしたままだ。

次に攻撃をしたのは俺だった。スキル《自己武器生成》を使い全身を変化させ、襲いかかる。

右腕の大剣で斬りかかり、その反動で左腕の剣山のようなハンマーで殴りかかる。針が食い込んだ状態で更に変化させ、針を伸ばし体内をズタズタに引き裂いていく。堪らず6本腕の巨人は咆哮する。

耳元で咆哮され若干変化が解ける。それを見逃さず針の拘束を解き、距離を取られる。

今度は近づかず、遠距離から攻撃を仕掛けて来る。地面に手をつけたかと思いきや、自分の十倍はあるかと言わんばかりの巨大岩を投げつける。多分スキルだろう。それを見てから、避けようとするが先程と同じく体が動かない。

そのまま岩に押し潰され、二回目の死を迎える。


岩を砕く形で復活した俺は跳び、6本腕の巨人から距離を取る。このままでは勝つのがかなり難しくなってくる。まずはあの体が動かなくなる現象を突き止めなければ。…まあ、十中八九相手のスキルだろうが。

それの発動条件を見つけないといけない。


様子見に巨人へ少し近づいて、さっき砕いた岩の破片を思い切り投げつける。巨人へ当たるか、と言う距離で巨人が目を見開いた途端に破片がその場に留まる。

…なるほど視線か、発動条件は目でそれを見ることだろう。ただの様子見で思わぬ収穫があり、喜ぶ。

ただ、それだとあの時のラッシュで何故使わなかったのかと言う疑問が残る。…一つある考えが浮かぶ。

それを試そうと巨人の至近距離まで近づき、再び変化させた右腕の槍で突進をする。すると突進をする俺をスキルで止めずに、バッと後ろへ下がる。その動作を見て考えが確信へと変わった。目で見て物を止めるスキルは一回使ったら暫く使えないのだろう。もしくは一回の戦闘につき一回までとかな。それだと今まで使うべき時に使わなかったのが説明がつく。戦闘の定義は相手が死んだか、死んでいないかの判定なんだろう。生き返るとはいえ、一応は死んでる訳だしな。

そう推定し、さっき使った事によりスキルが使えない状態の今が攻撃のチャンスと考え、攻撃を開始する。

冷却時間も終わり、再使用可能となったスキル《圧壊重撃》の圧壊を発動させ、更に《肉体変化》を使い腕を6本に増やす。全ての腕にオーラが纏っているのを確認してから、今居る地面を殴りつける。瞬間、ゴ、ゴ、ゴと轟音がしながら大地が沈んでいく。その様子を見ながら6本腕の巨人へ目を向ける。そこには、避けようとしていたのか片膝をつき、重圧に抗っている巨人の姿が目に映る。その無防備な姿に近づき頭に手をかざす。スキルを使い掌にビッシリと棘を作り、そのまま握りこむ。あまりの激痛に声も出せないのか、くぐもった呻き声が聞こえる。もちろん止めを刺すために棘を針へと変化させ、中をグチュグチュと、かき回す。始めは大きく反応をしていたんだが、次第に反応が小さくなり、遂には何の反応も示さなくなった。やっと終わったかと手の変化をさせていたスキルを解き手を離してしまう(・・・・・・・・・)。瞬間、死んだ筈の巨人が動き、かなりの距離を取られる。しまったと追いかけるが、かなりの速度で移動しているのか、なかなか追いつく事が出来ない。暫く追い続け、やっとのことで追いつき、死んだ筈の巨人だったモノ(・・・・・)を見てみる。


姿はさっきまでの姿とはかけ離れており、胴体だった所には無数の腕が生え、ウジャウジャと蠢いている。まるで神話の百手巨人(ヘカトンケイル)みたいな外見をしている。違う所といえば、頭が一つだけなとこか。


…どうやらあちらは新たな姿になった事により、今までとは強さが桁違いに上がっているっぽい。


これは…使うまいと思っていたあのスキルを使う時が来たか?


百手巨人《ヘカトンケイル》がその無数に生えている腕で地面をドドドドと揺らしながら迫ってくる。

俺と衝突するかしないか、という所で固有スキル《真名覚醒《ネームド・エクシーズ》》を発動させた……!











やっといい感じな強敵を出せましたね。次回はもっと細かく描写して伝わるようにしたいなぁ。

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