十九章
魔術団の朝は、早い。
だが、その日は余計に早かった。
「ウェンディ起きなさい。片付けなくちゃいけないでしょ」
「うぅ・・・ん。あと少しぃ・・・」
かかっている毛布を再び上げて二度寝しようとしていた。
だが、さっさと起きろ!と、ガバッと顔に温かい物体がのしかかった。
「・・・・・・ぷはぁっ!息苦しいよ!!」
勢いよく起き上がった。
「さっきのはいったい・・・」
寝台の横を見ると、やや呆れ顔と迷惑顔のジンがいた。
(き、君か・・・)
文句を言おうと思ったが、早く準備しろよと、睨まれて渋々着替えを始めた。
「・・・で、お前は初めてだから、説明するぞ」
着替え中も寝そうになっていたが、ジンに起こされて、やや不機嫌気味のウェンディは、ジョージアの、机を挟んだ向かい側に座らされた。
「・・・はぁい」
「まず、この魔術団の仕組みは話したか?」
「・・・・・・いいえ・・・?」
「この魔術団は、人々から様々な依頼を受けている。まぁ、要するに何でも屋だ」
「な、何でも屋・・・」
いままでそんな様子は見たことのなかったウェンディには、よく分からなかった。
「主に家の修理や災害の復興援助とかだな。あとは、部隊によっては、魔術の研究もしている」
「・・・?部隊って何ですか?」
「部隊って言っても軍ではないが、我々のような小さな地域を回る部隊。大きな町に滞在する部隊。首都に滞在する部隊。研究を主にする部隊の四つに分かれているんだ」
ウェンディは、四つ・・・・・・、と復唱しながら、早く覚えようとしていた。
「そして、二年に一回、我々の部隊は、首都で過ごす期間がある」
「・・・・・・それって王城に行くってことですか?」
「あぁ、そうだ」
(アランに会えるかも)
ウェンディは、今は離れて暮らすアランの事を思い出していた。
物思いにふけってぼうっとしているウェンディに向かって咳払いをすると、ジョージアは話を再開した。
「それで、移動するから、荷物を片付けるんだ。さっ、始める、始める!」
ウェンディは、自分の部屋に戻ったが・・・・・・
(あ・・・どうやって片付けるか分かんないや・・・。カレンに聞いておくんだったな・・・)
領主令嬢として育ったウェンディには、『ただの片付け』は難しいことだった。
ジョージア:なぁ。質問していいか?
ん?なんでしょう。
ジョージア:なんでこの章は、短いんだ?ウェンディって寝起き悪くないか?ジンって落ち着いてないか・・・
答え切れないので、勘弁してください(汗)次回もお楽しみに・・・!




