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二百八十

7月?日(?)?時⁇分


「舞霞、動ける?」


「ぅ、ん…ちょっと、きついかな」


互いが互いに守ろうとした結果。


杉山と舞霞は互いの鎖で雁字搦めになってしまい、にっちもさっちもいかない状況だった。


杉山は鎖にぐるぐる巻きにされて身動きが取れなくなっており、舞霞に関しては…


「んんっ!ちょ、裕ちゃん、動かないで…」


「ご、ごめん!」


少し、いやかなり際どい格好になってしまっていた。


舞霞の身体を鎖が締め付け、普段は目立たない豊満な双丘や女性的な腰つきが露わとなってしまっている。


少しでも動くと鎖が擦れてしまうらしく、いろいろと危なかった。


それを見て聞いている杉山もいろいろと危ない。


「いてててて!」


一部締め付けがきつくなって悲鳴をあげる。


幸い、というか不幸中の幸いと言うか、鎖の展開自体は真っ当に出来ているため、衝撃や瓦礫から身を守ることはできていた。


ただなぜか先ほどまで思い通りに出来ていたはずの鎖の操作が上手くいかない。


ある意味命の危険よりも思春期の緊張の方が動揺が大きいらしかった。




7月1?日(?)?時⁇分


──……ろ、……きろ


(──……ん)


──…起きろ、佑樹。


(……鬼丸?)


──早く目覚めろ、佑樹。このままだと童子切に乗っ取られるぞ。


(童子切…?何が……)


──このままお前の意識が覚醒しなければ、いずれ童子切に体の主導権を完全に奪われることになる。今はまだ封印により弱まっているが、お前の体に馴染めばすぐにでも復活する。それまでに目を覚ませ。


(主導権…?復活…?……みょうに眠いんだけど…)


──佑樹。奴は今お前の体に入ることで俺と三日月、二つの天下五剣を扱っている。このまま奴がお前の体に馴染んでいけば奴は自身のことも、【童子切】も使えるようになるだろう。天下五剣がこれ以上一つになるのは阻止しろ。二本ならまだ抑えようがあるが、それ以上は取り返しがつかなくなる。


(天下五剣……。あれ?そういえばいつから俺のこと佑輝って…)


──今は関係ないことに意識を向けるな。ただ主導権を取り戻すことに集中しろ。奴は、童子切はお前を試している。お前が天下五剣を持つに相応しいかを。神を堕とす者を終わらせることができるのかを…


(神を堕とす者を終わらせる?)


──…………。


(何がどうなってどうすればいいのか分かんないけど…)




(やってみるわ)


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