10話
龍也と和斗は、奏と瑞希が練習している結界の中へと入って行く。
結界の中では、瑞希と奏が模擬戦をしていた。
奏は、氷魔法で作ったであろう氷の双剣を使って攻撃をしている。
一方で瑞希は、風魔法で風を操り攻撃をしているが奏に全て防がれている。
見た感じ、瑞希は中距離の攻撃が得意なのだろう。それを見抜いた奏が距離をつめて攻撃をしている様だ。
奏が、瑞希に向けて突っ込んで行く。そして高速の斬撃をくり出す。
瑞希は、風魔法を使い飛んで逃げようとするが……奏が氷の壁を瑞希の周辺につくり逃がさない。そのため、瑞希は、斬撃をくらうが風魔法による防御魔法を使い、なんとかしのいだ様子だ。
それを見た奏は、水魔法によりつくった、小さい無数の水玉を瑞希に向けて発動させ、追撃をする。
瑞希は、やばいと思ったのか風魔法により槍をつくり奏に向けて投げる。
槍は、暴風のように周りに強い風を放っており、奏の水玉は暴風によって打ち消された。風の槍は奏を襲う。
しかし、奏は風の槍に向かって手を伸ばしている。
奏に当たる瞬間に奏は氷魔法を発動させる。発動させると、風の槍は氷に包まれて奏の前でとまる。
それを見た瑞希は驚く。
「奏ちゃん、結構強いね……」
「ありがとうございます」
瑞希が驚きながら奏に言うと、奏は笑顔でお礼を言う。
奏には、余裕の雰囲気が感じられる。
奏の、余裕の表情を見て、瑞希は焦っていた。
焦っている瑞希を見て奏は、氷魔法により複数の剣をつくり、瑞希に向けて放つ。
瑞希は、それ見て気持ちを切り替えて奏に集中する。
奏の、魔法を飛んで避ける。しかし、避けたはずの氷の剣が瑞希を襲う。この魔法は、奏が遠距離から操れるようだ。
奏は、氷の剣を操り瑞希を攻撃する。
瑞希は、必死に防いでいる。しかし、瑞希が徐々に攻撃を受けていく。
奏は、それを見て氷の剣の数を増やす。
それにより瑞希は、防ぎきれなくなり攻撃がクリーンヒットする。
攻撃により、起きた砂煙がおさまり倒れて気絶している瑞希の姿が見えた。
奏はそれを見て、自分たちの模擬戦を見ていた和斗に言う
「兄さん、お願いしてもいいですか?」
「もちろんだ」
治癒魔法は、炎魔法の治癒と水魔法の治癒があるが、それよりも高い治癒能力があるのが光魔法の治癒だった。
そのため奏は、和斗にお願いをしたのだ。
奏のお願いを聞いてすぐに瑞希の近くまで行き、無属性魔法の光魔法の癒魔を瑞希に向けて発動させる。
瑞希は、光に包まれると体の傷と汚れ消えていく。
光が消えてすこしすると瑞希が目を覚ます。
目を覚ますと瑞希は疲れた顔をしている。
「負けちゃったか…………
奏ちゃんは強いな…………………」
どうやら、奏に負けて少し落ち込んでいた。
和斗はその様子をみて、瑞希に話しかける。
「奏は俺が毎日鍛えてるかなら……
瑞希、お前が望むなら毎日一緒に練習するか?」
和斗の提案を聞いた瑞希は、驚いていて、また申し訳なさそうにきく
「いいの?」
「あぁ、もちろんだよ」
和斗の返事をきき、瑞希は笑顔で返事をする。
「なら、お願いするね。
明日から大丈夫?」
「わかった」
2人が話しをしていると龍也と、瑞希が近づいてきた。
「瑞希、お前もぼろ負けしたな」
龍也が瑞希に笑いながら話しかける。
「バカにしにきたの?」
瑞希は、にらんで言うとなにかに気づいた顔をする。
「もってことは、龍也もぼろ負けしたの?」
「あぁ、完璧にやられたよ」
龍也の言葉を聞いて瑞希は驚く、なぜなら龍也は、高等魔法技能学園の1年の学年ランキング2位であり、3位とは大差が開いていると言われている。
そんな、学年のなかでも飛び抜けて強い龍也がぼろ負けしたと言ったからだ。
幼馴染みとして、昔の和斗のことはしっているが、昔の和斗は、他の子より少し魔力が強かった程度だったはずなのに……私が知らない五年間になにかがあったの………?
そう思っていると、和斗は皆に声をかける。
「そろそろかえるか?それとも、まだ練習するか?」
「俺は、今日は疲れたからいいや」
「わたしもー」
龍也と瑞希は疲れたって顔をして言ってくる。
和斗は2人の後ろで少し残念そうにしていた奏を見る。
奏は、どうやらまだ練習をしたいようだ。
「なら、俺の家に帰るか」
和斗なそう言うと時空間魔法を発動させ、ゲートを開く。
和斗の家につくと龍也と瑞希は、疲れたっと言って家に帰っていく。
和斗は、龍也と瑞希が帰ったのを見送り終わると、奏に声をかける。
「奏、もう一度荒野にいくか?」
それを聞いた奏は、嬉しそうに返事をする。
「はい!」
そうして和斗は、荒野にもう一度いくためにもう一度時空間魔法のゲートを発動させる。
奏は、どこか嬉しそうにその様子を見ていた。




