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異世界のひと  作者: くものひと


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24(−6)

 「副団長、補給部隊長より報告がございます」


南の農村に補給に出ていた部隊と共に、村民が嘆願書を持って我々の野営地を訪ねてきた

内容はモンスターの目撃報告と討伐依頼



北の城塞都市ロックハントと南の砦アインウォルの中間には広大な農地を開拓され、それを管理する為の農村がいくつか点在している

発生源となるような自然の境界とは隣接しておらず、モンスターの目撃報告は稀だ


ここより西には南北に走る山岳地帯と随所に刻まれた深い渓谷がある

我々が抜けてきた森林域からでなければその辺りからだろう

目撃証言の内容を鑑みてもその可能性が高い

わざわざ縄張りを抜け、川や草原を通過して農地までたどり着く理由は分からないが



会議により嘆願を受理する事が決定する

今回の遠征には少し特殊な背景があるが、この北の地でその食糧庫の異常は見過ごせない

遠征計画が組み直され、各地への伝令が出発する


会議が終わると騎士団長と目が合う

私は頷き了承すると席を立ち天幕を出て目的の場所を目指す


少し気が重い

その兆候は前々から感じ取っていた

だから、今朝方までの決定事項を報告した際には明るい笑顔を見せた

それがたった今、覆された


二人の護衛が守る天幕

異常の無いことの報告を受けると、私は入り口で呼びかけて了承を貰い中へ入る

挨拶を交わし体調に変わりはないか等、軽いやり取りをする

そして一呼吸の間をおいて本題に入る

会議での内容と決定事項、その必要性

そして最後に遠征が延長される事を伝える


 「うえぇぇあぁ…ぅはぁ…」


やっと帰れると思ったのに

彼の絶望した顔は私にそう伝えてきた



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