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冒険ギルドと傭兵ギルドの合同による大規模な作戦が決行される
この街の傭兵ギルドに入ってからこれほどの騒ぎを経験するのは初だった
なにせ城一つと多数の街や村が何者かによって破壊されたのだ
その破壊の痕跡は人的なものとは考えにくい巨大な何か、つまりモンスターの仕業によると断定された
傭兵ギルドは討伐を主に、冒険者ギルドは討伐と共に調査を行い発生源の特定に従事する
若手としては名を挙げてきた自分は強制的に参加が決まっていたが、その分報酬も破格だったので文句はない
傭兵ギルドの会議室にて自分と同じ待遇を持つもの達と顔合わせ(と言ってもほぼ顔見知りだ)と冒険者ギルドとの打ち合わせの日程等の話し合いを終え、ギルドのドアをくぐると声がかかる
「やぁやぁ、大変なことになったねぇ〜」
…このおっさんはしばらく前からやたらと声を掛けてきては、飯だの飲みだのたかりにくる
最初から馴れ馴れしく、そしてこちらの懐に易々と入ってこられては流石にそっちの気を疑ったがそうではないとケラケラ笑っていた
恐らくは冒険者ギルドに所属しているようで実力もそこそこらしい
傭兵ギルドに所属していては得られない情報なんかも持ってくるので奢った分はお釣りが来るくらいだが、つけあがらせるのも癪なので憮然とした表情をで出迎える
「傭兵として君も参加するんだろぉ?まぁ悪いこと言わないからテキトーに振る舞って折を見て後退しなさいな」
「ふざけるな…と言いたいところだがアンタがそう言うってことは何か知っているんだな?話せる事があるなら話してくれ」
「うーん…知ってるっちゃ知ってるけど知らないっちゃ知らないって感じかなぁ 多分北にある大森林からの使者じゃないかな?あの勇者達すら手に負えなかったっていう…」
あぁ…と生返事を返すが正直に言うと理解に乏しい
勇者の御伽噺のついで位にしか語られぬ伝承で、碌な儲けも期待できぬ北の辺境だ
冒険者共も『行って帰ってきた者はいない』と言うのが決まり文句らしい
「アンタも参加するんだろ?どうせあってないような合同作戦だ、示し合わせて合流しようぜ アンタの実力も見てみたいしな」
「え〜僕参加しないよ?」
は?と声には出さなかったが顔には出たのだろう
ケラケラと笑いイタズラが成功した子供のように笑う
曰く、冒険者ギルドにすら所属していないらしい
思わず眉をひそめ困惑にも怒りにもとれる表情で奴を睨む
「まぁ助言と見学も兼ねて君に同行するよ あってないような作戦なら僕1人くらい紛れてたって大丈夫でしょ?それになんか言われても君が口添えしてくれれば良いし」
別に他人の言葉を全て鵜呑みにする程の尻の青さは持ち合わせていないし、使えない奴と判断すれば蹴飛ばして囮にしてやろう
一つため息をして不服を全面に出し、奴の提案に了承する




