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異世界のひと  作者: くものひと


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暗闇と彼女(2)

目を開ける、眩しい

ここは…森の外だ

ノアちゃんもみんなも全員いる


鳴き声が響く

そちらに視線を向ける

何かに引き込まれるように森の中に消えていく馬の鳴き声だった


私達が乗ってきた馬車だと思う

4頭の馬が居たはずだったけど今は空の馬車だ


森の中は真っ暗だ

何も見えない


後退りする


馬車の向こうに血溜まりがあるのが見えた

恐る恐る覗くと倒れている誰かの腕が見えた

あれは御者さんの服だ

どうしよう…し…死ん…



その腕が動く

もしかしたらまだ助けられるかも知れない


違った

血溜まりから引きずられ、彼もまた森の中へと消えた


よく見ると暗闇が蠢いている

森が暗いのではなく、すぐそこにそれがいるのだ


「離れましょう」


ノアちゃんが言う


「森から離れましょう、助けてくれたかもしれませんが襲ってくるかもしれません」


森…その暗闇から目を離さぬようゆっくり…ゆっくり…やがて小走りで…



だいぶ遠くまで来てもまだ、森の中からこちらを見ている気がした


心当たりならあった

ノアちゃんと目が合う

彼女も多分一緒だ

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