表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『金色』嫌いな俺の青春  作者: えみお


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
55/59

7-4

「邪魔しねえでやろうと思ったが、あんまり長いんでな」


「ああ、悪い」


 そう言うと、飛田は軽く頭を下げる。


 年齢は私達とかわらないらしいが、どうやら上下関係はハッキリとしているようなのは、飛田のアイツに対する腰の低さから覗えた。 


「話は済んだか?」


「ああ、もういい」


「よし、なら・・・もう集めたヤツらを中に入れるぜ!皆、待ちくたびれちまってんだよ!おい!入ってこい!」


 アイツは自身が入ってきた扉の向こうに声を掛ける。


 すると・・・






 ガリガリガリガリッ!!!






 重い扉の縁から現れた何本もの腕・・・。


 それらがあの重厚な扉を勢いよく引いた!


 そして・・・






「嘘・・・」






 そこから現れた男の数・・・それは10人や20人という規模では無かった。


 お世辞にも柄が良いとは言いがたい、人相、及び容姿の男達・・・おおよそ100人。


 そいつらが、数にモノを言わせて、こじ開けた扉から一斉に入ってきたのだ!






「ウッヒョー!生宇佐美じゃん!」


「メッチャ可愛ええ!」


「触って良いっすか!?飛田さん!?」






 ゲスい下心を隠そうともせず、屍肉を見つけたハイエナのように私に群がってくる男達。


 しかし、その内1人の手が、私の顔に触れそうになった瞬間・・・すかさずアイツの声が飛んだ!






「触るな!」






「「「!!!」」」


 私に対する接触禁止を指示する声。


 そこには、いつしか経験した、あの『殺気』が含まれていた。


 私に触れようとしていた件の男は勿論、無遠慮に近づいてきていた大勢の者達も、ボスである彼の一喝に、行動を止める。


 群がる男共全員の停止・・・それを確認したアイツは、ツカツカと足音を響かせ、こちらへとやって来る。


 そして、その視線は私・・・ではなく、私に触れようとした男に、完全にロックオンされていた。


「あ・・・あぁ・・・」


 男は自らが一線を越えてしまったことに気付いたようだ。


 決して小柄でも無く、むしろ屈強と言って差し支えない肉体が小刻みに震え始める・・・。






 彼は・・・恐怖していたのだ。


 この後、自らに降りかかるであろう『裁き』に!






「まあ?お前の気持ちも分かるぜ!コイツは極上の女だ!触れたいと思うのは当然だ!だけどな・・・?」


 そこまで言ったアイツは・・・私に触れようとした男の横まで辿り着くと、その耳元に口を寄せて呟くように言葉を続ける。


「「コイツはあくまで俺の女。俺が味わうまでは触るな」そう言ってあったよな、小林?」


「す・・・すいませんっ!以後気をつけます!」


「んー、なるほど。気をつけるか・・・」






「もう遅えよ」






 ドスッ!!!






 その瞬間、私の目前で行われた一連の行為・・・即ち、アイツによる部下への制裁を、私は全く視認することが出来なかった。


 恐らくアイツが、小林という男の腹部にパンチを見舞ったのであろう。


 それは今、殴られた男が眼光を見開きながら、腹を押さえて藻掻き苦しんでいる姿から分かる。


 問題は・・・その拳が、私には全く視認できなかったことだ。


 見えない拳・・・それと対照的とも言える強烈な打撃音・・・。


(「こんなものが、今から渡会君に・・・」)


 それを思うと、私はいてもたってもいられなくなった!


「お願い!何でもするから、渡会君に酷いことはしないで!」


「おっ!何でも!?」


 アイツは「何でも」という言葉の響きに目を血走らせる。


「・・・そう、何でもよ」


 私は、その言葉の意味をキチンと理解し、その上で返答した。


「とはいっても、後で『何でも』してもらうつもりだから、こっちからすれば取引する必要は無いんだよなあー」


「・・・そ、そんな」


 両腕を拘束され身動きが出来ない私など、後で力ずくでどうにでもさせられる・・・。


 だから、態々こちらの提示する条件を呑んでやる必要は無い・・・そういうことなのだろう。

「あ、でも・・・良いこと考えた!」


 しかし、少し考える素振りを見せたアイツは、何か良案を思いついたらしい。


 彼は私にこう提案をしてきた。






「じゃあ、今、ここで、「愛してる」って言ってから、俺にキスしてよ。そしたら渡会をボコボコにするの止めてやる」






 私の心は絶望に染まった・・・。

 ここまで読んでいただきありがとうございます!

 これからも、鋭意作成し続けたいと思いますので、応援の程、宜しくお願いいたします!

 また、感想・レビュー・ブクマ・評価・コメントなどもらえると、作者は本当に喜びます!(ガチ!!!)

 ぜひ…清き一票を!!!

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ