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その出来事以降、俺の『金色』に対する嫌悪感は顕著になる一方だった。
以前は何も感じなかった、ジムの入り口付近に飾られているメダルやトロフィに対してはは勿論のこと、しまいにはテレビに映る天守閣のシャチホコにまで、恐怖と怒りが絡み合った感情を向けてしまう・・・。
心ないクラスメイトのひと言と、恩人ともいうべき人物の計算違いが、こんな形で自分の人生に影響を与えることになろうとは・・・。
塞翁が馬とはまさにこのことだった。
あれから時は経ち、自身に起きた悲劇も遙か過去のこと・・・。
俺の体質も徐々に改善し、今では日常生活でそれを目にしたとしても、自身の衝動を抑えることが出来るようにはなった。
しかし、だからといって、『金色』に対してフラットな感情を抱ける訳ではない。
もし叶うなら・・・自分の心を騒がせる『あの色』の無い場所で生きたい。
そんな気持ちが消えることは無かった・・・。




