27 やっと休憩です。
「やったね!しょうくん!」
「うん!菜穂ちゃん達も速かったね!」
「でもさ、アンカーのしょうくん達に襷が渡るまで二位だったよ、ね?お姉ちゃん。」
「うん、優勝取れるとは思ってなかった!」
千津、菜穂、翔馬くんはまだ興奮が冷めないようです。
そう、ムカデリレーは優勝しちゃいました。凄いよね、勝手に敵意燃やしてる女子も居るのに。こういう時は、団結しちゃうんだもん。
……まぁ、ハッキリ言っちゃうと、アンカーの星くん、翔馬くん、優壱、高橋くん、水樹くん、天野くん達のがんばりのおかげだね。
「おい!優壱、星、翔馬、千津、菜穂、優李!」
「はいはい、中Tどうかした?」
菜穂が軽〜く答えます。顧問だからかな、どうしても先生相手にしている気がしないんだよね。中T以外の呼び名で呼べない(笑)
「もう昼休みだから、早く教室入れよ。お前らだけだぞ?まだ校庭に居るの。」
「ゲ、まじっすか?」
「了解でーす。行こう!」
そのまま流れで、下駄箱へ……。
「お弁当♪お弁当♪ねぇ、ユウリィ!お弁当の具、交換しよーよ!」
「うん。いーよ。」
お弁当交換って、得した気分になれるしね。
「…あっ!!」
いきなり、翔馬くんが叫びました。
「どうしたんだ?翔馬。」
「あ!お前まさか!」
まさか、このノリは!!
「お弁当、忘れた……。」
「またかよ。」×2
優壱と星くんが見事にハモりました。
「またってことは、前にも忘れたことがあるの?」
千津が少し心配そうに言います。優壱と星くんがハモるぐらいだもん。よっぽどだよね。
「翔馬の忘れ物は、イベント事には必須と言ってもいいと思う。」
「ヒドっ!星、ソコまで言う!?」
あー。星くんって毒舌だよね。
「とりあえず、先生に言うか?忘れたヤツ用に教員用弁当は、いくつか余りがあったと思うけど。」
「優壱、やっぱり面倒見いいね。それがなかったら……ごめん、いいところが思いつかない。」
「優李!?」
「コイツの割といい所はソコだな。それ以外は……俺にも分からない。」
「星!?二人ともヒド!!」
自然に笑いにつつまれた。
この後、まだまだ起こるであろうことを考えると、気が滅入るけど笑っているみんなの顔を見ていると、少しだけ心が温まった気がした。
そろそろ先輩だそうかな~と^^




