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カイルの愉快な冒険  作者: KYO
第一章~風の召喚少年団~
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第五話 攻略!ダンジョンを突破せよ!11

最初の試練

洞窟内は予想以上に広かった。

一行は慎重に通路を進みながら、時折見つかる古い石碑や壁画に目を奪われていた。

クレスがシルバー・ストライクを構え、先頭を歩きながら低く言った。

「壁の絵……古いな。

神紀文明の頃のものかもしれない。

……みんな、油断するなよ」

チェスターが地面の足跡を調べながら、冷静に報告した。

「コボルトの痕跡はまだ残っているが……

奥に行くほど新しい足跡が増えている。

何か、もっと大きな個体がいる可能性が高い」

カイルは三召の首飾りを軽く握り、

ファング・ルビィ・スカーレットの三体を同時召喚したまま、

少し息を荒げながら言った。

「MPの消耗……首飾りのおかげでかなり抑えられてるけど、

長丁場になると厳しいかも……

みんな、ペースを落とさないように」

アネットはメイスとバックラーを構え、

神聖魔法の準備をしながら優しく声をかけた。

「カイルくん、無理はしないで。

私が回復をしっかり支えるから……

みんな、息を合わせて」

エレナは風鈴を小さく鳴らし、風の祝福で一行の足音を消しながら、

カイルのすぐ隣を歩いていた。

「……カイルお兄ちゃん、怖い?」

カイルは少し緊張した笑みを浮かべ、

「正直、ちょっとドキドキしてる。

でも、みんなと一緒だから……大丈夫」

さらに奥へ進むと、通路が突然開け、

天井の高い中ボス部屋のような広い空間に出た。

部屋の中央に、巨大な石の玉座のようなものが置かれ、

その上に一匹のE級のオーク(中ボスでD級相当に強化)が腰を下ろしていた。

筋肉が異様に隆起した体躯、鈍く光る鉄の斧、

血走った目が一行を捉えた瞬間、低い唸り声が響いた。

「グルルル……人間のガキどもか……」

クレスが即座に剣を構え、緊張を隠さず言った。

「……来たぞ。中ボスだ。

みんな、気を引き締めろ!」

チェスターが矢を番え、素早く分析した。

「単体だが……かなり強い。

周囲に雑魚はいないが、油断するな。

カイル、召喚獣を前衛に固めて」

アネットがバックラーを構え、メイスを握り直した。

「私も前へ出ます。

回復は後回しにしてもいい……

みんなを守るために」

エレナは風の祝福を最大限に広げ、

少し震える声で、

「……みんな、絶対に無事で……」

カイルは三体の召喚獣を前に配置し、

樫の杖を強く握った。

「ファング、ルビィ、スカーレット……

全力でいくよ!」

オークがゆっくりと立ち上がり、

巨大な斧を肩に担いだ。

「グオオオオ……!」

中ボス部屋での、

風の召喚少年団にとって初めての本格的な試練が、

今、始まろうとしていた。

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