第五話 攻略!ダンジョンを突破せよ!9
F級ダンジョン認定
イーグルランスによる調査から三日後。
リーフェの里のギルド支所は、いつもより緊張した空気に包まれていた。
マーサおばちゃんが掲示板に新しい告知を貼りながら、風の召喚少年団を呼んだ。
「みんな、いいニュースよ!
イーグルランスの調査結果が出たわ。
あの洞窟は**F級ダンジョン(第五層まで確認)**として正式に認定されたの!
これでH級パーティーでも挑戦可能になったわ」
クレスが拳を握りしめて立ち上がった。
「やった……! ついに僕たちも潜れるんだ!」
カイルの目が輝いた。
「本当ですか!? じゃあ、すぐに受注を——」
マーサおばちゃんは笑いながら手を振った。
「待ちなさい。
まずはしっかり準備を整えてからにしなさい。
中はまだ未知の部分が多いわよ」
その日の午後、里の入り口に馴染みの馬車が到着した。
ロイ・ワゴンがいつもの陽気な笑顔で荷台から降りてきた。
「おう、カイル! ちょうどいいところにいたな。
ダンジョン攻略の準備で忙しい頃だって聞いたぞ。
お前にぴったりの品を仕入れてきたんだが、どうだ?」
ロイは荷台からいくつかのアイテムを取り出した。
カイル用:魔力回復のハーブティー(大量)と、召喚時の安定を高める魔導の香
クレス用:剣の切れ味を保つ特製剣油と、軽量の予備の前腕ガード
チェスター用:高品質の特殊矢(毒耐性付き)と、斥候用の小型ランタン
アネット用:神官戦士向けの軽量バックラー強化版と、回復薬の材料
エレナ用:風の精霊を呼びやすくする風晶石の風鈴(強化版)
ロイはにやりと笑って言った。
「全部、F級ダンジョン攻略にちょうどいい品だ。
もちろん、格安で譲るぞ」
カイルは目を輝かせて即答した。
「全部ください!
ロイさん、いつもありがとうございます!」
一行はロイの荷台から必要な物を購入し、
ダンジョン攻略のための最終準備を整えた。
翌朝。
風の召喚少年団は、意気揚々と新ダンジョンの入り口へと向かった。
クレスが先頭でシルバー・ストライクを握り、
「よし、ついに僕たちのダンジョン攻略が始まるぞ!」
カイルはファングとルビィを召喚し、スカーレットを上空に飛ばした。
三召の首飾りが淡く光り、3体同時召喚の負担を軽減してくれている。
チェスターが地図を確認しながら、
「入り口はすぐそこだ。注意を怠るな」
アネットはメイスとバックラーを構え、
エレナは風鈴を小さく鳴らしながら、
カイルのすぐ隣を歩いていた。
やがて、苔と蔦に覆われた古い石の入り口が姿を現した。
クレスが立ち止まり、深く息を吸った。
「……ここだ」
風の召喚少年団は、
ついに初めてダンジョン攻略に足を踏み入れようとしていた。




