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カイルの愉快な冒険  作者: KYO
第一章~風の召喚少年団~
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第五話 攻略!ダンジョンを突破せよ!

再始動

オーガロード討伐から一週間後。

リーフェの里はようやく落ち着きを取り戻していた。

壊れた家屋の修復が始まり、畑の被害も少しずつ復旧し、

村人たちの表情にも笑顔が戻り始めていた。

その朝、アルベイン道場でクレスが木剣を振るう音が響いていた。

父アレスから言い渡されていた自宅謹慎が、ようやく解けたのだ。

クレスは汗を拭きながら、道場の外で待っていた風の召喚少年団の面々に向かって笑った。

「よし、謹慎解除!

今日から本格的に再始動だ!」

カイルがグランマントを翻して嬉しそうに頷いた。

「うん! みんなでまたクエスト受けよう!」

ギルド支所に着くと、マーサおばちゃんがいつもの笑顔で迎えてくれた。

「おや、風の召喚少年団! 久しぶりね。

先日の緊急依頼で、君たちにも少しだけ報酬が出てるわよ。

僅かだけど、頑張った証拠だから受け取りなさい」

報酬の袋を差し出されたクレスは、すぐに首を横に振った。

「いえ、村のために使ってください。

僕たちはまだ子供ですし……」

おばちゃんはくすくす笑いながら、袋をクレスに押しつけた。

「大した額じゃないのよ。

あんた達が有効に使いなさい。

これからも頑張るための資金にしなさい」

クレスは少し迷ったが、みんなの顔を見てから小さく頭を下げた。

「……ありがとうございます。

有効に使わせてもらいます」

掲示板を見ると、二つの依頼が目についた。

復興支援依頼(東の沼から粘土を採取)

オーガロード残党討伐依頼(F級)

クレスがすぐに討伐依頼の紙を指差した。

「これだ! オーガの残党なら、僕たちが——」

しかし、アネットが静かに首を振った。

「クレスくん……まだみんなの体力が完全に戻っていないわ。

まずは安全な採取依頼からにしましょう」

チェスターも冷静に同意した。

「東の沼の粘土採取だな。

注意事項に『マドハンド出現注意』と書いてあるが、F級なら問題ないはずだ」

エレナがカイルの袖をそっと引いた。

「……カイルお兄ちゃんも、採取の方がいいよね?」

カイルは少し迷ったが、みんなの顔を見て頷いた。

「うん……みんなの意見に合わせよう。

粘土採取にしよう」

クレスは残念そうにため息をついたが、すぐに笑顔に戻った。

「わかった。みんながそう言うなら、粘土採取だ!」

一行はギルドから大八車を借り、粘土を運ぶ準備をして東の沼へと向かった。

カイルはファングとルビィを召喚し、

スカーレットを上空に飛ばして索敵をしながら進む。

クレスが先頭で大八車を引き、

チェスターが周囲を警戒し、

アネットとエレナが後ろで荷台を見守っていた。

エレナが小さな声でカイルに囁いた。

「……また、みんなで一緒に冒険できるね」

カイルは微笑みながら頷いた。

「うん。

これが僕たちの、再始動だ」

東の沼の湿った風が、

少年少女たちの頰を優しく撫でていた。

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