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カイルの愉快な冒険  作者: KYO
第一章~風の召喚少年団~
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第四話 緊急依頼!オーガを倒せ!4

里を襲う獣の群れ

一週間以上にわたる索敵と警戒で、里の戦力は大きく分散していた。

その隙を突くように——

夜明け前、リーフェの里の北側から地響きのような音が響いた。

レッサーオーガの集団、およそ15体が里へと雪崩れ込んできた。

B級に近い大型の個体も混じっており、里は一瞬で混乱に包まれた。

〈物見櫓〉

父親ガルドと三男エリオは櫓に登り、必死に弓を射っていた。

「エリオ、右だ! 集中しろ!」

「わかってる!」

矢が夜空を切り裂くが、レッサーオーガの厚い筋肉と皮膚の前では効果は薄かった。

〈ホーキンス家屋根〉

チェスターは父とともに屋根に上がり、矢を番えていた。

雨のような速射で何体ものレッサーオーガの目を狙う。

「父さん、左の大きいやつ!」

「わかった!」

父子二人の連携で、数体の注意を引くことに成功した。

〈里の北入り口〉

クレスはレオンとともに、騎士団の後ろに陣取っていた。

「レオン兄さん! 俺も戦う!」

「馬鹿! 下がってろ!」

レオンはE級とは思えない剣捌きでレッサーオーガを斬りつけ、

騎士たちと肩を並べて奮戦していた。

しかしクレスは我慢できず、前へ飛び出した。

「シルバー・ストライク!!」

レア級の片手剣が銀色に輝いたが、

レッサーオーガの一撃がクレスを直撃し、吹き飛ばした。

地面に叩きつけられ、息が詰まる。

「ぐあっ……!」

〈教会〉

アネットとエレナは怪我人を次々と運び込まれ、必死に治療を続けていた。

アネット「神聖魔法・小回復!」

エレナ「シルフ、風で埃を払って!」

二人は血まみれになりながらも、必死に村人を守っていた。

〈村長の屋敷〉

カイルはスカーレットの召喚を解き、ファングだけを召喚して戦いに加わっていた。

「ファング、守れ!」

黒い猟犬が咆哮を上げ、レッサーオーガの足に噛みついていたが敵の数は多すぎた。

その時——

「遅くなったな!」

マイケル・ロング率いるパーティーと、

A級冒険者ピピン・クロイス(双剣使い)が駆け戻ってきた。

マイケルが大斧を振り回し、

ピピンが双剣を閃かせ、レッサーオーガの群れを瞬く間に蹴散らしていった。

数刻の激闘の末、レッサーオーガは全て撃退された。

死者は出なかった。

しかし、里の被害は甚大だった。

家屋の半数近くが破壊され、畑は踏み荒らされ、

多くの村人が負傷した。

夜明けの広場で、クレスは地面に膝をつき、

血の混じった土を握りしめていた。

「……俺が……もっと強ければ……」

カイルはファングを傍らに、

疲れ果てた顔で空を見上げた。

風の召喚少年団は、

自分たちの無力さを、

痛いほどに思い知らされた朝を迎えていた。

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