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死神の恋  作者: 劉・小狼
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 9

 多くの者を死へと誘ってきた冴子だったがお化け屋敷から

聴こえて来る悲鳴の声に少し怖気づきながらも、知也の

手をギュッと握り返した。

 知也も怖さを押し殺しながら、生唾をゴクンと飲み込むと、

冴子の手を掴んだまま、遊園地内で一番、怖いと評判の

お化け屋敷の中へと冴子と共に入っていった。

 冴子の思った通り、お化け屋敷の中は薄暗く、知也を死へと

誘うのに絶好の場所だった。

 『これなら、いけるわ!……』

 冴子が知也を死へと誘うチャンスを狙い、良い場所を見つけ、

知也を死へと誘おうとするとその度に

 「ぎゃあぁぁぁ……」

 脅かしてきたお化けに驚き、悲鳴を上げ、

知也は冴子の腕にしがみ付いた。


 普通は女の子である、冴子がお化けに怖がり、

男の子である、知也の腕にしがみ付くのだが……

 小さい時から幽霊などが怖かった知也は小さい頃から

遊園地などにある、お化け屋敷が怖く、大の苦手だった。

 冴子に良いところを見せようと知也は頑張って、

怖いお化け屋敷に入ったものの、やはり怖いものは怖く、

だらしなく、冴子の腕にしがみ付いたのだった。


 『なんなの?……』

 冴子が震えながら、自分の腕にしがみ付く

知也に呆れながらも何とか、二人はお化け屋敷を

出ることができた。

 ホッとした知也は今までしがみ付いていた冴子の腕から

離れると今まで冴子の腕にしがみ付いていたことを

誤魔化すかのように

 「今度は何にする?……」

 辺りをキョロキョロと見廻した。

 『私としたことが……』

 冴子はお化け屋敷の中で完全に知也を死へと誘う

チャンスを失い、がっくりと肩を落としながらも

すぐに我に返り、

 「ええっと……」

 慌てて、知也と同じように辺りをキョロキョロと

見廻したが中々、人気がなく、知也を死へと誘える

場所が見当たらなかった。

 「向こうに行ってみよう?」

 しょうがなく、冴子はしばらく、知也と共に遊園地内を

歩くことにした。

 しばらく、知也と歩いていた冴子は歩いている道の脇にある

売店らしきとところにある、星型のペンダントに目が留まった。

 立ち止まり、じっと道の脇の売店らしき所にある、

星型のペンダントを見詰めている冴子に気付いた知也は

 「あれ、欲しいの?」

 星型のペンダントを指差しながら、冴子に聴くと

 「う、うんん……」

 冴子は首を横に振り、慌てて、その場から歩き出した。

 そんな冴子の姿を見詰めながら、知也は

 「ちょっと待てて……」

 というと星型のペンダントがある、売店らしき所に

急いで行くとその星型のペンダントを買って、

冴子のもとに戻ってきた。

 「はい。プレゼント!」

 知也は嬉しそうな顔をしながら、買って来た

星型のペンダントを冴子に手渡した。

 『え?……』

 突然の知也の行動に冴子は驚きながらも

 「あ、ありがとう!・・・」

 冴子は嬉しそうに首からその星型のペンダントをかけた。


 1日中、遊園地内で遊んだ知也は帰り際に再び、浩太らと

合流すると仲良く4人で遊園地に来た時と同じように

電車に乗って、帰った。

 だが、楽しげな知也らと対照的に浩太らは

何か、ぎくしゃくしていた。

 明らかに佳苗の視線は冴子に冷たく、強く注がれていた。

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