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ゼノマギア  作者: ささみ
第2章 なぜ彼は魔法少女であれるのか
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第45話 提案

 あさみを家まで送った後、帰ってきた俺たちが玄関のドアを開くとそこには彩夏がいた。

 彩夏が俺たちが返ってきたことを確認すると、その体が光出す。


『Are you ready? Change→Orphen!!!』


 そして気が付くと目の前にはオルフェンの姿があった。


「遅いわ!!!」

「えぇ……」


 なんかオルフェンに文句を言われた。


「いつの間にか全員家にいないなと思ったら今23時だぞ!?赤ちゃんだからご飯も作れないし、作れないから食べれないし!」

「あぁ……」

「そもそもどこに行ってたんだなんで私を置いてったのだ!?」


 う~ん、これはごもっとも。

 いや、まぁ赤ちゃんを連れて行くのはいくら何でもあさみに怪しまれるからっていう理由はあるんだけど。


「あ~、とりあえず今から遅めの晩ごはんを作ってくるから……」

「わ、私もそのお手伝いを……」


 俺と千里は思愛とオルフェンを置いてキッチンへと向かう。

 いい感じになだめておいてくれ思愛!


 *  *  *


 その後なんとかオルフェンを宥めてご飯を食べた俺たちは、調査結果をまとめることにした。

 ちなみにオルフェンはマナゼリーをがぶ飲みして魔法少女の姿で参加している。


「それで俺が見つけたこの日記の内容なんだが……」


 そういって一応持ってきた日記を出しながら、魔法少女が何人も死んだことや恵夢が有瀬不動産の社長令嬢だったことなど、書かれていた内容を大まかに説明する。


「っていう感じだな」

「なるほどね、つまり有瀬不動産は完全に黒」

「セーヌドームも何らかの罠である可能性が高いだろうな」


 俺の説明に千里と思愛がそう反応を返した。

 具体的に何をするつもりなのかまではわからないが、確実に何かがあるのは間違いないだろう。


「そう、だから今の俺たちは有瀬不動産がセーヌドームで何をするつもりなのかが知りたい」

「知りたいとは言うがそう簡単にいくものではないだろう、何か策はあるのか?」


 そうオルフェンに返された。

 まぁ確かにそう簡単にいくわけはないだろう。

 だが俺には一つ案があった。


「……まず結論から言おう、セーヌドームに侵入しようと考えている」

「「「はぁ!?」」」


 俺の突拍子もない発言に全員がそう言った。

 まぁその反応も当然だ。

 セーヌドームはいわば敵の本拠地のようなもの、警備もいるだろうし魔法少女に変身すれば正体はばれないだろうが、今後の活動に支障をきたすだろう。

 だが何も無策でこの発案をしているわけではない。

 敵地への潜入、それができる可能性がある人物への当てが俺にはあるのだ。


「魔法少女ルナ、彼女の力を借りればいけると思う」

「ルナ……?一体誰のこと?」

「……あぁ、恵夢ってやつの魔法少女としての名前か」

「やっぱり思愛はわかってたか」


 退院したときの発言からして、あの時点で思愛は恵夢が魔法少女だということに気が付いていたはずだ。

 分かってたなら俺にも教えろよとも思うが、それはひとまず置いておく。


「俺が入院している時に知り合った恵夢なんだが、どうやら魔法少女だったらしくてな、彼女の固有魔法の力を借りることができればセーヌドームへの侵入も不可能じゃないと思う」

「それっていったいどんな魔法なの?」

「……怪盗七つ道具」


 恵夢が魔法少女であることを知った後、帰り道の電車の中で聞いた恵夢の持つ固有魔法の内容を話す。


「変装や変声や消音など、ありとあらゆる怪盗としての能力を発動させることができる魔法らしい」

「……確かにそんなことができるならセーヌドームへの潜入もできなくもないわ」

「その能力の多彩さからしておそらく不可能魔法だな、そうなるとそのルナって子に直接潜入してもらうことになるが」

「だろうな……」


 オルフェンに言われた通り、おそらくこの魔法は不可能魔法、俺がコピーして使うといったことはできないだろう。

 だからルナに頼るということは恵夢を危険な場所に送り込むことに他ならない。

 正直俺もただ潜入がしたいだけだったらルナに頼らずにほかの方法を考えていた。

 だが……


「さっき説明した通り恵夢は有瀬不動産の社長令嬢なんだよ、だからこの件は恵夢にも伝えたい、そしてできるなら手伝ってほしい」

「……まぁ、それに関しては否定しない」


 有瀬不動産にケンカを売る以上、そのことを有瀬不動産の社長令嬢である恵夢に伝えないのは不義理だと俺は感じた。

 あの日記から考えると大元には恵夢が大きくかかわっている。

 そんな彼女に一切話さずに解決するわけにはいかない。


「だから恵夢への報告もかねて、協力の提案だけはさせてほしい」

「断られたときはどうする?」

「無理強いをするわけにもいかないし、その時はまた別の方法を考える」

「……敵対することになった場合は?」

「……俺は恵夢を信じている」


 返答として成立していないが、俺としてはそう答ええるしかなかった。

 まぁ、当然有瀬不動産を敵に回す以上恵夢のお父さんとは敵対関係になる。

 そうなれば恵夢が敵に回る可能性もあるわけだがその場合まで考える気は正直ない。

 手伝ってくれない可能性はあるが、敵対する可能性はないと俺は信じているからだ。


「……それは……なんというか……どうなんだ?」

「なんか宇佐戯君って普段は理屈を考えるのに、こういうときは理屈よりも感情を優先するタイプよね……、まぁそれが宇佐戯君のいいところでもあると思うけど」

「私はそういう理屈っぽいことを考えずに行く方が好きだぞ」


 どうやらみんな俺のこと案を受け入れてくれたようだ。

 オルフェンはちょっと怪しいが、なんだかんだ否定はしないだろう。


「よし、それじゃあ明日会うことができないか恵夢にメールを送って……うわ、もう返信来た」


 病院はもう消灯時間のはずだが、俺がメールを送ってすぐに返信が返ってきた。

 もしかしてずっと俺から連絡が来ないかスマホを見ていたのだろうか……

 内容を見るとどうやら問題なく会えるらしい。


「よし、じゃあ明日病院に行って恵夢から返事を聞いてから今後の行動を決めようか」

「じゃあこれで今回の会議は終了ね、もう遅いし今日はもう寝ましょうか」


 千里のその言葉で全員がそれぞれ自室へ戻ることにした。

 ……できれば恵夢には協力してほしいけど、あとは恵夢次第だな。

小話

彩夏は赤ちゃんだが魔法少女の姿であれば普通にご飯を食べても問題はない。


ようやく恵夢が仲間に入りそうなのでポイント乞食します。ポイントください。

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