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ゼノマギア  作者: ささみ
第2章 なぜ彼は魔法少女であれるのか
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第39話 バンド

 あさみ達の相談に乗った後、俺は魔法少女機関を出て、家へと帰っていた。

 そしてなぜか今日は珍しく帰り道で魔物に遭遇しなかったので、そのまま家へ入ろうとドアノブに手をかけたとき。


『GYAAAA!!!』

「結局出るのかよ……」


 あとちょっとで家に入るというところで魔物が出現してしまった。

 家の近くだし放置するわけにもいかない。

 そう考えた俺がそのまま魔物のところへ向かおうとし、その時ちょうど家の扉が開いた。


「ん?宇佐戯もう帰ってきてたのか」


 扉を開いた姿勢のまま思愛がそう話しかけてきた。

 その腕の中には彩夏もいる。


「もしかして二人ともこれから魔物を倒しに行くの?」

「あぁ、宇佐戯もそうだろ?なら久しぶりに一緒に行こうぜ」

「あぁ」


 病院に入院してから初めての戦闘だ。

 多少なまっているかもしれないし、思愛と一緒のほうがいいだろう。

 そうして俺と思愛と彩夏の三人で魔物の声が聞こえたところへ向かうと、そこには何らかの獣のような見た目をした魔物がいた。


「お、いたいた、じゃあさっそく久しぶりの変身と行くか」

「私らは別に久しぶりじゃねぇけどな」


 そんなことを話しながら俺はマナゼリーを飲み干した。


「「変身!」」

『Are you ready? Change→XeA THE First Appearance!!!』

『Are you ready? Change→Sintrier!!!』

『Are you ready? Change→Orphen!!!』


 その言葉と同時に思愛は適当に彩夏を横に投げ、俺たち3人の体が光に包まれる。

 そして光が止んだころには3人の魔法少女の姿が現れ、オルフェンはキレイに着地する。


「毎回言ってるのだけど、変身するときに私を投げるのはやめてくれないかしら、幼児虐待でしょう?」

「そうしたら変身したときに赤ちゃんじゃないお前を抱っこすることになるだろ、いやだよ見栄えが悪いから」

「赤ちゃんを投げるほうが見栄え悪くね?」

「……確かに!?」


 そんな会話をしつつ、俺たちは魔物のほうへと近づいていく。


「早速私から行くわよ!」

「……そういえば俺オルフェンの戦う姿見たことないな」


 どうやらオルフェンが先制攻撃を仕掛けるみたいだ。

 オルフェンは手首のあたりから謎のワイヤーのようなものを放出し、魔物をぐるぐる巻きにした後、くそでかハンマーを取り出し思いっきり魔物に叩きつけた。

 しかしまだ魔物はピンピンしているようで、ワイヤーを引きちぎろうと暴れまわっている。


「よっしゃ、じゃぁ次は私だな!」

「え、ちょ!?」


 シントリエがアクアスピアを生成し、魔物へ突撃してしまった。

 そしてその攻撃は、魔物がやっとワイヤーを破壊したときに命中し、そのまま魔物はどろどろになって消滅してしまった


「久しぶりに変身したのに俺の活躍なし!?」

「あ、わ、悪いゼア……」

「……いや、まぁいいんだけどさ……」


 俺の出番がなかったことをシントリエに謝られたれたが、まぁ早く倒す分には謝る必要はないだろう。

 そう、謝る必要はないんだ……


「あ……、これ割と結構落ち込んでる奴だ、ほんとに悪かったて」

「いや、本当にいいからそんな謝らなくて、そんなことよりオルフェン、今の魔法って何?」


 本気で謝られて気まずくなってきた俺は、さっきのオルフェンの使っていた魔法について聞くことにした。

 ワイヤーみたいなやつとハンマーみたいなやつ、一見共通点が見つからないのだが、どんな固有魔法なのだろうか。


「今の魔法ね、あれは操糸魔法と鉄槌生成魔法よ」

「……え?2つ?」


 固有魔法って1人1つなんじゃなかったっけ?

 そう思って口に出すと、オルフェンがその答えを教えてくれた。


「私の固有魔法はバンドっていう魔法でね、簡単に言うと魔法のコピーができるのよ」

「あ~、そういえば委員長が固有魔法をコピーする固有魔法があるって言ってたかも」


 そうか、それがオルフェンのことだったのか。


「じゃあどんな魔法を今持ってるの?」

「今私が使えるのは3つだけよ、さっきの2つと後は修復っていう壊れたものや怪我を治せる魔法よ」


 なるほど……

 確かに少ないけど、まぁ魔法少女ってあんまりいいないし仕方ないのかな。

 あれ、でも……


「あさみたちの魔法はコピーしないの?オルフェンって魔法少女機関の所属だしできるんじゃないの?」

「あさみ……、あぁ、ヒメツバキとビオラのことね、ビオラはあったことないからともかく、ヒメツバキからはコピーしようとしたわよ」

「え?でもあさみの四大元素の魔法はもってないんだよね?」


 さっきの言っていた中に入っていなかったし、持っていないはずだ。

 けどコピーしようとしたんだよな?


「四大元素ね……、あれはそんな単純な魔法じゃないと私は思ってるんだけど」

「え?」

「まぁそれは関係ないわね、私がヒメツバキの魔法をコピーしてないのは、したくてもできないからよ」

「……つまりどういうこと?」


 俺もあさみの魔法をコピーしようと波長を取ったのに使えなかった。

 それと何か関係あるのか?


「彼女の魔法はおそらく不可能魔法と私が勝手に呼んでいるタイプの魔法よ、だからコピーできなかったの」

「不可能魔法?」


 名前からして本来使えない魔法ってことか?

 う~ん?

 いまいち話がよくわからないな……


「不可能魔法は簡単に言うと私がコピーできなかった魔法のことよ、正確にはコピーしても使えないのだと思うけれど、まぁどちらでも使えないことには変わりないわ」

「コピーしても使えない?」

「えぇ、おそらく使うには何か条件があるのよ」


 ……なんかさらに魔法について意味が分からなくなってきたな。

 なんだよ条件を満たさないと使えない魔法って……


「それで不可能魔法って結局なんなんだ?」

「私も詳しくはわかってないけれど、一つ分かっているのは不可能魔法はマナを消費しないということよ」

「え?何それチートじゃん!?」


 マナを消費しないで魔法が発動する?

 エネルギー保存の法則どこ行った?


「さっき言ったバンドも不可能魔法だから気づけたことよ、コピーした魔法はなぜかマナを消費しなかったから」

「え?それって俺の上位互換じゃん……」


 不可能魔法のことから話が変わってしまうが、これは気にせざる負えなかった。

 もしかしなくても俺のできることは全部オルフェンでもできるんじゃね?

 もう前線はシントリエとオルフェンに任せて千里と一緒に後方支援に専念しようかな……


「いえ、そうでもないと思うわよ」

「ほんとに?」

「えぇ、私はたとえあなたと同じ魔法をコピーしていてもあなたのようにシントリエと肩を並べることなんてできないの、私はあなたほど接近戦はこなせないし、それにコピーした魔法は威力がかなり低くなるのよ」

「確かにさっきもハンマーで攻撃しても魔物はピンピンしてたしあのワイヤーの拘束も結構すぐにちぎられてたな……」


 ということは俺の存在価値は別になくなってないんだな!

 は~、良かった~


「私はあくまで前線から距離を取って後方から支援する方が得意よ、だから今後も前線は基本あなたたち二人に任せるわ」

「あぁ、任せろ」

「……ん?あ、ま、任せろ!」


 これまで蚊帳の外だったシントリエをいきなり巻き込んだため返事が遅れていた。

 俺はなんとなくそれが面白く、少し笑ってしまった。


「あはは、じゃあそろそろ帰ろうか」

「えぇ、そうね」

「なんか笑われたんだが……」


 俺たちは不可能魔法に関する話のことはすっかり忘れ、月明かりの下、3人横並びで家へと帰った。


 そして家に到着して自室のベッドで寝っ転がっているとき、俺のスマホが振動を始めた。


「電話?恵夢からか」


 宛先を見るとどうやら恵夢からのようだ。

 今の時間はすでに深夜1時を過ぎている。

 こんな時間に何だろうか。


『もしもし、宇佐戯さんですか?』

「あぁ、こんな深夜にどうしたんだ?」

『実は私1週間後に外出許可を取ったんです、なので一緒に札幌のデパートでウィンドウショッピング?というものをしてみたいんです!』

「……なるほど?」

「ですから1週間後の10時に札幌駅に来てほしいです!それでは!」

「え、ちょ!?」


 恵夢がそこまで話すと電話が切れてしまった。

 ……行くしかないよなぁ。

今回の使用魔法紹介

カッコ内はコピー元の本来の魔法の性能


魔法名

操糸

攻撃力E(B)

スピードB(A)

使いやすさA(A)

射程距離A(A)

汎用性B(B)

魔力消費 0(100mで1)

概要

オルフェンがコピーして居る魔法の一つで、魔法によって手首から魔法の糸を生成し、それを操作して敵の拘束やスイングによる移動などいろいろな方法で使える。

本来は魔物を簡単に引き裂けるほど強度や攻撃力があるが、コピーによる劣化で強度があまりないため束ねるなどしないと結構簡単に千切れる。


魔法名

鉄槌生成

攻撃力D(A)

スピードC(D)

使いやすさD(C)

射程距離E(E)

汎用性E(D)

魔力消費 0(普通のサイズなら15)

概要

オルフェンがコピーしている魔法の一つで、様々なサイズの鉄槌を生み出すことができる。

本来は重い代わりに強烈な一撃を繰り出せるが、コピーによる劣化でサイズのわりに重さがなく、強度もあまり高くない。


魔法名

バンド

攻撃力なし

スピードなし

使いやすさC

射程距離なし

汎用性E

魔力消費1人につき1

概要

オルフェンの固有魔法で、仲間と思っている相手と契約を行い、相手のマナの一部を自身に取り込むことで自身とその仲間にバフをかけることができる。

契約をしている人数が多ければ多いほどバフの効果は強くなる。

つまり仲間が多ければ多いほど全員が強くなるという魔法。


小話

宇佐戯のわき腹が抉られたときに彩夏が修復で治さなかったのは、その時にはすでに千里が病院に運んでいて治すと不自然になってしまうため。


魔法紹介のバンドの説明がオルフェンの言っていることと全く違うのはミスじゃないです。


ようやくオルフェンの固有魔法を出せたのでポイント乞食します。ポイントください。

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