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入れ替わりで激やば!  作者: 藤谷 葵
第六章:新婚旅行か!? とにかくヤバい

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52話

 旧軽井沢停留所で下車した。お日様も段々と上がってきたので、暑さと日差しの眩しさも増してきた。


「さてと、焼き団子を食べに行こうか」


 いつも通りの笑顔でそのようなことを言う悠橙先輩。それが逆にちょっと怖いものを感じてしまう。


 だが、悠橙先輩は歩こうとしない。店まであたしを先に歩かせたいようだ。

 そこで機転を利かせる。

 あたしはスマホをポチポチといじり始めた。


「姫輝さん? なにしているんです?」


 外が梨琴で中の人が姫輝が、不思議そうにぽかんとしている。


「ちょっとお店の場所を調べているの。どこだったか忘れてしまって」


 と、言ってみた。

 これが正解であろう。


 なにしろ姫輝が「食べたことがない」と言っているなら、お店の場所を知らないというのも当たり前である。

 調べたところで何の問題もあるまい。

 スマホで調べながら、悠橙先輩をちらりと見る。


 自分の計画で欠点があったことに気づいたらしく、口元に手をあてている。


 表情に悔しさや怒りのようなものは感じ取れない。どちらかというと、恥ずかしそうにしている。自分の行いに恥じたのであろうか?


 そうであったら、もうこういったことはしないで欲しい。まあ、疑惑があるのも気持ちが悪いのかもしれないけれど、そこは目を瞑って頂きたい。


 スマホで調べ終わると、二人に声をかけて焼き団子のお店に足を運んだ。


***


「いらっしゃいませ~」


 お店に入ると、ちらほらお客さんがいる。あたしたちは空いている席に座った。

 メニューを見て、店員さんを呼ぶために手を挙げると、お水を持ってきてくれた。


 焼き団子を三人前頼んでしばし待つ。

 その間、雑談。


「東京と比べたら涼しいね~」

「そうですわね」


 雑談と言っても、あたしと姫輝である。

 悠橙先輩は入ってこない。

 友達同士ということで、気を遣ってくれているのだろうか? それとも何か他の計画を立てているのだろうか?


 店員さんが焼き団子を持ってきた所で、あたしのその心配は、頭からぽろりと抜け落ちた。


「わぁ~、美味しそう」


 焼き団子にかぶりついた。もちもちとしていて、醤油の香ばしさが鼻を刺激する。


 そんなあたしの反応を見た二人もごくりと唾を飲み込み、我慢できないとばかりに焼き団子を食べ始めた。


 悠橙先輩も姫輝も、それぞれに思う所があるのかあまり楽しそうに見えない。せっかくの旅行なので、あたしとしては楽しいものにしたい。

 さて、どうしたものか?

 結論はこうだ。


 『とりあえず、あたしだけでも楽しもう!』


 という訳で、抹茶かき氷も追加で注文しました。


 え? 入れ替わりバレのことは気にしなくていいのかって?

 なんか二人を見ていると、バレることを気にしてびくびくしているよりも、どうどうと楽しんだ方が、悠橙先輩も見ていて気持ちが良いと思う。

 もしバレた場合、怒らずに許してもらえるくらいの信用を得ればいい。その為には、あたしはあたしらしくしているべきだと考えた。


 まあ、店を出たらそんな考えは消えて、青ざめていた。

 状況は……別荘の場所を事前学習したけど、実際に来てみるとどこに別荘があるのかピンとこない。

 悠橙先輩はあたしと姫輝を見守るように、後ろを歩いて付いてくる。


 姫輝とアイコンタクトを試みる。以前のウインクによる意思疎通は失敗したので、あまり期待はできないが……


『姫輝、別荘の場所がわからないよ』


 怪訝な表情をする姫輝。


『は? トイレに行きたいんですか? なんでお店で行っておかないんですか!』


 姫輝があたしの手をとり、手を繋いだ状態で少し早歩きを始めた。

 どうやら通じてくれたようだ。そのまま別荘へと誘導しておくれ。


 アイコンタクトが通じていないことに気づかないまま、無事に雉子島家の別荘に辿り着いた。

いつも読んで頂きありがとうございます。


相変わらず梨琴の伝えたいことが上手く伝わらないですね。

まあ、結果オーライとなっておりますが(笑)。


応援や感想を頂けると嬉しいです。

難しいコメントではなく『面白かった』だけでも!

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― 新着の感想 ―
いつも楽しく拝読させて頂いています。 梨琴ナイス! コレでに〜にに話しを合わせたけど初めての団子屋さんってなりますね。 別荘は普通にわからないでしょうね。 姫輝がナイスフォローでしたね。 ここで…
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